今日:1 hit、昨日:138 hit、合計:43,860 hit
小｜中｜大
「Aっ！」
何度か銃声が聞こえてから、すぐにピンガの呼ぶ声が近づいてきた。
体が動かせないから顔だけ動かすと、手に銃を持っていて。
相手を撃ったのだと…そして、銃声が止んでピンガが無事だということは…
「っ…どこ怪我した？」
「…たぶん、左腕…おれてる…
足も…歩けない…」
舌打ちすると私の体を起こし自分に寄り掛からせ、自分が着ているジャケットを脱ぎ私の左腕や足を固定し始めた。
「少し我慢しろよ」
「っ、う、ん…」
痛みで悶える中、ピンガが人を殺すところを直接目にしなくて良かったと心の底から思った。……やっぱり、殺しを目にしたくはない。普段、データ収集の任務しかないからこそ。
「……ひと、殺したの…？」
「……」
このまま聞かなければ良かったのに。
「ああ、殺した」
何一つ表情を変えず、無表情で。
「…どんな人、だったの…？」
「俺が殺 ったのは女だったな。
お前を撃とうとしてたんだ、殺す以外に選択肢なんかねぇだろ」
そのまま膝裏に腕が通され、背中に腕が回り抱き抱えられた。
「(……遠いな…)」
近くなったと思えば、遠くなる。
私とピンガは、一生分かり合うことは…交わることはできないのかな。
こんなに近くにいるのに、ピンガが遠くにいるような気がしてならず、そっとその胸に頭を預けた。
・
「Aっ、大丈夫？」「無事だったか？！」
ベルモットとウォッカが駆け寄って来て、心配そうに口を揃えた。
ピンガに抱き抱えられたまま笑って見せると、2人とも表情を少し和らげた。
「平気、だよ…ピンガが腕と足、固定してくれてるから…」
「…そう…でも貴方、どうして私たちを助けたりなんか…」
「…？…誰かを助けるのに、理由なんて…いるの？」
「ッ…」
ベルモットは、私の言葉で僅かに顔を歪めた。
なぜそんなことを言うのか、なぜそんなに不思議そうな顔をしているのか、よく分からなくて。
「…それに…私にとっては、3人とも大事な人だから」
「……」
ベルモットはハッとすると、眉を下げ頬を緩めた。
「早くアジトに帰って医者に見せるぞ。
ウォッカ、急いで車を出してくれ」
「ああ、そこの角で待ってろ。すぐに_____」
だんだん左腕の痛みと足も痛くなってきて、呼吸が浅くなって。
「___痛ぇか？」
顔を覗き込んでくるピンガは、私の前では…こんなにも心配そうな顔をしてくれるのにな_____
・ ページ30
「Aっ！」
何度か銃声が聞こえてから、すぐにピンガの呼ぶ声が近づいてきた。
体が動かせないから顔だけ動かすと、手に銃を持っていて。
相手を撃ったのだと…そして、銃声が止んでピンガが無事だということは…
「っ…どこ怪我した？」
「…たぶん、左腕…おれてる…
足も…歩けない…」
舌打ちすると私の体を起こし自分に寄り掛からせ、自分が着ているジャケットを脱ぎ私の左腕や足を固定し始めた。
「少し我慢しろよ」
「っ、う、ん…」
痛みで悶える中、ピンガが人を殺すところを直接目にしなくて良かったと心の底から思った。……やっぱり、殺しを目にしたくはない。普段、データ収集の任務しかないからこそ。
「……ひと、殺したの…？」
「……」
このまま聞かなければ良かったのに。
「ああ、殺した」
何一つ表情を変えず、無表情で。
「…どんな人、だったの…？」
「俺が
お前を撃とうとしてたんだ、殺す以外に選択肢なんかねぇだろ」
そのまま膝裏に腕が通され、背中に腕が回り抱き抱えられた。
「(……遠いな…)」
近くなったと思えば、遠くなる。
私とピンガは、一生分かり合うことは…交わることはできないのかな。
こんなに近くにいるのに、ピンガが遠くにいるような気がしてならず、そっとその胸に頭を預けた。
・
「Aっ、大丈夫？」「無事だったか？！」
ベルモットとウォッカが駆け寄って来て、心配そうに口を揃えた。
ピンガに抱き抱えられたまま笑って見せると、2人とも表情を少し和らげた。
「平気、だよ…ピンガが腕と足、固定してくれてるから…」
「…そう…でも貴方、どうして私たちを助けたりなんか…」
「…？…誰かを助けるのに、理由なんて…いるの？」
「ッ…」
ベルモットは、私の言葉で僅かに顔を歪めた。
なぜそんなことを言うのか、なぜそんなに不思議そうな顔をしているのか、よく分からなくて。
「…それに…私にとっては、3人とも大事な人だから」
「……」
ベルモットはハッとすると、眉を下げ頬を緩めた。
「早くアジトに帰って医者に見せるぞ。
ウォッカ、急いで車を出してくれ」
「ああ、そこの角で待ってろ。すぐに_____」
だんだん左腕の痛みと足も痛くなってきて、呼吸が浅くなって。
「___痛ぇか？」
顔を覗き込んでくるピンガは、私の前では…こんなにも心配そうな顔をしてくれるのにな_____
20*交わることはない→←19*大ケガ_15 years old
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 149人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柚葉(プロフ) - ルビーさん» 私もそう言っていただけてすごく嬉しいです！！ (11月27日 19時) (
レス) id: 932d9e052b (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - ありがとうございます！嬉しすぎますっ (11月26日 22時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - ルビーさん» ルビー様。こんばんは！ご返信が遅くなりすみません…！（ ; ; ）ひとまず友達のみ公開を外しましたので、見れる状態かと思います…！一旦はこの状態でいこうかと思います！ (11月25日 22時) (レス) id: 932d9e052b (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - 何回もごめんなさい！続編の方ログイン限定と出て見れないので何とかしてくれたら幸いです。しつこくてすみません (11月23日 21時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - ありがとうございます…！どうしても見たくて、、、笑 (11月23日 20時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柚葉 | 作成日時：2023年9月17日 22時
