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17*苛立ち ページ25




自分の汗がキーボードに置いている手に落ちてきて、ようやくひどく汗をかいていることに気づいた。


「_____終わりだ」


その声でハッとし、デスクトップから顔を上げる。


「USBを取れ。さっさとアジトに戻るぞ」


ジンに言われた通りUSBを取って手渡し、踵を返して歩いて行くその背中を追おうとする。
だけど上手く椅子から立ち上がれなくて、揺れる銀色の髪の毛が徐々にぼやけていく。


「_____A、お前大丈夫か?」

「…う、ん…」


横から覗き込んでくるウォッカの顔も滲んでいく。


「兄貴___Aは丸二日データを___疲れが出て___」


何か喋っているのは分かるけど、上手く音を拾わない。

今回のデータ収集の任務は、組織にとってかなり逼迫している状況だったらしく、二日間ほとんど飲み食いせずにパソコンに齧り付いていた。
その上初めてジンとウォッカと3人という状況で、緊張していたこともあったのかもしれない。
冷や汗が止まらず呼吸も浅くなっていく。


「_____おいA」


椅子の背中に寄りかかったまま顔を上げると、ジンが目の前に立っていた。

返事をしようとしたけど声が出なくて、そのまま視界が暗くなっていった。…最後に煙草の匂いが鼻腔に残った。





















「_____なぁにイライラしてんのよ」


窓越しに外の景色を眺めていると、横から声をかけられた。


「…別にイライラしてねぇよ」

「あらそう?ここの所ずっと苛立ってるように見えるけど?
…あの子猫ちゃん関連かしら?」


誰のことを言っているのか分かり、考えないようにしていたアイツの顔…一週間前に軽く言い合いをして以来会話を交わしていないAの顔が浮かんでくる。


「ふ…図星ね。最近は任務が一緒じゃないから、珍しく長い間顔を合わせてないんでしょ?

会えなくて苛ついてるってワケ?」

「チッ…一々うっせぇな。黙って運転してろよ」

「それともあの子とジンが今一緒にいることに苛立って…、」

「…ムカつく奴の名前を出すんじゃねぇ。…撃つぞ」


懐から出した銃をこめかみに当てると、"そんなに怒らないで"とようやく大人しくなった。


「まあいいじゃない。私達もようやく今日アジトに戻るし、次の任務はあの子と一緒で……あら、電話みたい。

悪いけど代わりに出てくれる?」

「……たく、めんどくせぇな」


手渡されたスマホを手にし、耳に当てる。


「_____俺だ。Aが倒れた。アジトに戻ったら___」

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柚葉(プロフ) - ルビーさん» 私もそう言っていただけてすごく嬉しいです!! (11月27日 19時) (レス) id: 932d9e052b (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - ありがとうございます!嬉しすぎますっ (11月26日 22時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - ルビーさん» ルビー様。こんばんは!ご返信が遅くなりすみません…!( ; ; )ひとまず友達のみ公開を外しましたので、見れる状態かと思います…!一旦はこの状態でいこうかと思います! (11月25日 22時) (レス) id: 932d9e052b (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - 何回もごめんなさい!続編の方ログイン限定と出て見れないので何とかしてくれたら幸いです。しつこくてすみません (11月23日 21時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - ありがとうございます…!どうしても見たくて、、、笑 (11月23日 20時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚葉 | 作成日時:2023年9月17日 22時

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