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"ガキ"…久しぶりに聞くそのワード。
「ねえ、何でもかんでもガキで済ませないでよ」
「あ?本当のことだろ。お前にはまだ酒は
「お酒のことはそうだとしても!言い方ってものが…。…」
「……」
…ていうかピンガ…今日なんかイライラしてる、かも…。
なんだか目を合わせるのが気まずくて、私を見下ろしてくるその顔から目を逸らす。
「アンタ達、アタイをおいて勝手に話進めないでよ!
それにA〜、アンタも大人の階段上っちまいなよ」
キャンティはピンガを押しのけまた肩を組んできて、"飲もう飲もう"と駄々を捏ねる。組織にいる人だし怖い人だと思ってたけど、意外と無邪気なところもあるのだと。
「どうせアンタの周りの人間だってみんな飲んでるよ」
「えっ、学校の人たちも?!」
「そ。そんなもんさ。
…アタイらの仲間入りしたら楽しいよ?」
コソッと耳打ちされ、"仲間入り"のワードにドキッとした。
だって、ピンガに少しでも近づけるかもしれないと、そんなことを思ったから。
また目が合うと、"何の話をしてんだ"と言うように目をスッと細めた。
「…キャンティ、分かったよ。私も一緒に…っ、」
「さっさと立て」
"一緒に行きたい"と言う前に強制的に立たされ、あれよあれよと引っ張られて行く。
「ちょ、と!まだキャンティと話してっ、」
「もう任務は終わっただろ。じゃあなキャンティ」
「ピンガ!アンタほんと強引で_____」
キャンティがまだ後ろで話してるのに、バタンと扉を閉め、手を引かれて行った。
・
「ねえ、なんか怒ってるでしょ…?」
「…別に怒ってねーよ」
「(……嘘ばっかり)」
途中腕は解放され、自分だけズンズン歩いて行くから、遅れないように少し距離を空けて歩き、その背中を追いかける。
「…お前、誰にでもヘラヘラ愛想振り撒いてんじゃねーよ」
「え?愛想…?私は普通にしてるつもりなんだけど…」
返事の代わりに"チッ"と舌打ちが返ってきた。
…ガラ悪いな。
いつの間にか私の部屋まで着き、手慣れたように鍵を開けると私を中に押し込んできて…手早く扉を閉めようとする。
「待ってよ、!そんなに急がなくても…!
どこかに行く用事でもあるの?」
私も扉を押し返しながら聞くと、まだイライラした様子で。
「お前には関係ねぇよ。ガキはさっさと寝ろ」
そうしてバタンと扉を閉められた。
「……ピンガのバカ」
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柚葉(プロフ) - ルビーさん» 私もそう言っていただけてすごく嬉しいです!! (11月27日 19時) (レス) id: 932d9e052b (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - ありがとうございます!嬉しすぎますっ (11月26日 22時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - ルビーさん» ルビー様。こんばんは!ご返信が遅くなりすみません…!( ; ; )ひとまず友達のみ公開を外しましたので、見れる状態かと思います…!一旦はこの状態でいこうかと思います! (11月25日 22時) (レス) id: 932d9e052b (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - 何回もごめんなさい!続編の方ログイン限定と出て見れないので何とかしてくれたら幸いです。しつこくてすみません (11月23日 21時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - ありがとうございます…!どうしても見たくて、、、笑 (11月23日 20時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柚葉 | 作成日時:2023年9月17日 22時