・ ページ22
凍てつくような
私とは比べ物にならないくらい長身で、銀色の髪の毛がまたその恐ろしさを際立たせている。
少し前に顔を合わせた時は暗闇だったけど、今は明るいところだから…あの時よりも、直接肌で怖さを感じる。
鋭い目つきが私を捉えるけど、何を言うわけでもなく、ただじっと見てくる。
「もういいだろ、顔合わせは」
私が恐怖で足がすくんでいることを察したのか、ピンガが僅かに私を隠すように前に出てくれた。
誰の返事を待つわけでもなく、"もう行くぞ"と腕を引っ張られて行く。
「_____随分そのガキに肩入れしてるようだな、ピンガ」
「……」
その一言で、ピンガは立ち止まった。
「ラムに何を吹き込まれてるのか、そのガキに何を思っているのか知りはしねぇが…えらく面倒見が良いじゃねぇか」
一瞬で、その場に緊張が走った。
「…あ?」
ピンガは途端に殺気立ち、私の手を離しそのままジンの方に向かって行く。
慌ててついて行くけど、いつも私の前では見せない初めて見る鋭い目つきに、様子に、面食らう。
そして急に立ち止まったピンガの腕を引いて落ち着くように言おうとしたけど、腕で"それ以上来るな"と言うように制止された。
もしかして、私が思っているより冷静で…
「誰が誰の面倒見がいいって?
…全然冷静じゃないんですけど?!
てか最後のほぼ悪口…!
私が寝落ちしたのを目撃したらしい時、よだれ垂らしてアホヅラしてたと言ってきたけども…!何もこんな緊迫したところで暴露しなくてもいいじゃない…!
「聴覚や視力が優れてるってのも、大したことねぇよ。
何でこんな無能なガキをラムが攫ったのか甚だ理解できねぇな」
…そこまで言わなくてもよくない…?!
「ちょっとピンガっ!いくら何でも失礼…!
私いつも任務頑張ってるじゃん…!それに、大きなミスだってしてな、っ?!」
その先の言葉を言わせないというように、乱暴に片手で両頬を掴まれた。
「………いいからお前は少し黙ってろ」
「…ひゃい(はい)……」
殺すような目つきで、とても低い声で言われ…今は黙っておこうと心に決めた。
「……は。まあいい。
このガキが使えるか使えねぇかを決めるのは、ピンガ…お前じゃねぇ。俺だ_____」
149人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柚葉(プロフ) - ルビーさん» 私もそう言っていただけてすごく嬉しいです!! (11月27日 19時) (レス) id: 932d9e052b (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - ありがとうございます!嬉しすぎますっ (11月26日 22時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - ルビーさん» ルビー様。こんばんは!ご返信が遅くなりすみません…!( ; ; )ひとまず友達のみ公開を外しましたので、見れる状態かと思います…!一旦はこの状態でいこうかと思います! (11月25日 22時) (レス) id: 932d9e052b (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - 何回もごめんなさい!続編の方ログイン限定と出て見れないので何とかしてくれたら幸いです。しつこくてすみません (11月23日 21時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - ありがとうございます…!どうしても見たくて、、、笑 (11月23日 20時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柚葉 | 作成日時:2023年9月17日 22時