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「……狗巻先輩は、使ってますよ。」

戦闘訓練時、狗巻先輩は軽い呪力を飛ばしたりして、私に反射神経を鍛えさせている。だからそう答えれば、五条先生はこちらを向いた。

「僕はAの話をしているのだけど。」

先生はそう言って、私に顔を近づけた。今度こそ、絶対にこっちを見ている。私はすこし身を引きながらも、先生の目がある場所を真っ直ぐ見つめた。

「君は、呪力を使わないの?それとも、使えないの?」

先生は真剣な表情でそう言った。黒い目隠し越しに見つめ合う最中、私はなんとなく、なんとなくだけれど、私は先生の目が蒼いと直感した。

「……必要があれば、使います、よ。」

「生意気だね。そんな態度だと、Aはいつまでたっても四級だよ。」

先生は怒っているような、怒っていないような声でそう言った。先生はいつだってそうだ。感情の起伏がほとんどない。でも、今の先生が真剣だってことは私にもわかった。

だから私は、眉を下げ、笑った。

「えへへ、ごめんな、さい。」

目を細めながら、私はペコリと頭を下げた。

「先生が、私のこと、気にしてくれてる、の、わかります。でも、私はなるべく、これだけで戦い、たい。」

私はそう言いながら、頭に刺さっている簪を指差した。

「これは、野薔薇とお揃い、だから。これが、いい。」

私は簪に、軽く触れた。

そもそも、私の武器はなんでも良かったのだ。木の枝でも、箸でも、縄でも、紙でも、“使える”ならなんでもよかった。

それでも私が簪を選んだのは、二つの理由がある。一つは髪をまとめられるから。もうひとつは、野薔薇とお揃いだからだ。

野薔薇は釘とトンカチを使い、釘を刺すことで呪いを祓う。そして彼女は『簪』という技を使う。私は彼女の技を見て、この簪で呪いを祓う術を思いついたのだ。

これは野薔薇が私にくれたものの一つだ。だから私は、自分の力を使わなくていいのなら、極力これで戦いたい。

「駄目、ですか?」

私は先生の蒼い目を見つめながら聞いた。

「うん。駄目だね。」

間髪入れずにそう返した五条先生に私は目を丸くし、そして吹き出した。

「ふっ、あははは!だ、駄目、ですか。ふふ、そうですか。」

私は目の淵に溜まった涙を人差し指で拭いながら答えた。

「じゃあ、今度から、なるべく、使用控えます。はい。」

それでいいでしょう、と見上げると、五条先生はうんうん、と頷いた。

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柑橘(プロフ) - 尊都さん» ご指摘ありがとうございます!変更させていただきました。またなにかお気づきの点があればコメントください。 (11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - 稔米さん» ありがとうございます!五条先生とはギスギスして欲しいのでこのまま緩くやっていきたいです。 (11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - わかたくさん» ありがとうございます。更新頑張ります! (11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
尊都(プロフ) - 五条先生ってみんな下の名前じゃありませんでした? (11月26日 2時) (レス) id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
稔米 - 好き過ぎます!なんかこれから色んな事実が発覚してくのかなーと楽しみにしておりマス!私は五条さんとの絡みが好きです!なんか甘々じゃない感じの…w (11月25日 22時) (レス) id: 861890d0d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柑橘 | 作成日時:2020年11月24日 1時

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