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「おかえり。遅かったわね。何かあった?」

「ただいま……ううん。なんでも。」

野薔薇に返事をしながら、座席に身を落とす。買ってきた二本の炭酸飲料のうち一本を野薔薇に渡し、私はもう一本のペットボトルの蓋を回した。カチッと音がするとともにプシュッと小気味いい音が車内に響いた。

「ふーん。...ま、何かあったら言いなさいよ。私があんたを守ってあげるから。」

野薔薇の言葉に私はうなずき、笑った。

プルルルルル、と機械音のベルがなる。間も無くこの新幹線も発進だ。野薔薇は両腕を上に伸ばし、ストレッチをした。ずっと座っているだけとはいえ、この長旅で彼女も体が凝り固まってきているようだ。

「盛岡までですでに4時間。ようやくあのクソ田舎ともおさらばね!」

低めの声で嬉しそうにそう言った野薔薇に、私は無言で頷きペットボトルの淵に口を当てた。冷えた炭酸飲料が喉を通って胃に落ちていく。

ゆっくりと発進し、音を上げながら徐々にスピードを上げる新幹線。流れていく都会の景色を横目に野薔薇は弁当の箸を持ったまま呟いた。

「午後には東京かー。スカウトされたらどうしよう。スタダとか。」

東京での暮らしに夢を見ている野薔薇は、村を出る前からずっとこうだ。一方で私は、これ以上人の多い都会に向かうのが少し嫌になり始めていた。

「モデルでも、女優でも、なんでもいいけど……パパラッチだけはどうにかして、ね。」

「なーに他人事になってるのよ。私がスカウトされる時はあんたも一緒よ。」

「やだ。」

私の強くて硬い声に野薔薇は笑った。

「あいかわらずねー。」

野薔薇のすこし意地悪な目線から逃れるように、私は野薔薇とは反対側の窓に目線を移した。

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柑橘(プロフ) - 尊都さん» ご指摘ありがとうございます!変更させていただきました。またなにかお気づきの点があればコメントください。 (11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - 稔米さん» ありがとうございます!五条先生とはギスギスして欲しいのでこのまま緩くやっていきたいです。 (11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - わかたくさん» ありがとうございます。更新頑張ります! (11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
尊都(プロフ) - 五条先生ってみんな下の名前じゃありませんでした? (11月26日 2時) (レス) id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
稔米 - 好き過ぎます!なんかこれから色んな事実が発覚してくのかなーと楽しみにしておりマス!私は五条さんとの絡みが好きです!なんか甘々じゃない感じの…w (11月25日 22時) (レス) id: 861890d0d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柑橘 | 作成日時:2020年11月24日 1時

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