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「ごめん。」

虎杖君は、そう言った。私の方を見ながら。

「謝らない、で。仕方なかった、んだよ。」

私は当時のことを思い出しながら、そう語った。

あの日、呪いの口の中に消えていった義理の両親たちを助けることは、野薔薇にはできなかった。何故なら彼女があの屋敷に訪れた時、あの人たちはすでに呪いの胃袋の中だったから。

そして私も、あそこで死ぬはずだった。

「でも、野薔薇が、来てくれた。」

私はあの日の野薔薇のことを思い出した。今よりもまだ少し背が低かった野薔薇が、必死に私の名前を呼んでくれたあの日のことを。あの時、野薔薇はもう立ち上がれなくなっていた私に、手を差し伸べてくれた。

「あの時、野薔薇が来てくれた、から、私は、今、ここにいるんだよ。」

あの時、野薔薇が私の手を引いてくれたから、私は生きることを諦めなかったのだ。

「だから、野薔薇は、私の、特別。」

野薔薇だけが、私の“特別”なのだ。

「……そっか。」

虎杖くんは優しく笑った。

「よかったな、小松は。釘崎と出会えて。」

虎杖君の言葉に、私は大きく笑顔でうなずいた。

「うん。」

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柑橘(プロフ) - 尊都さん» ご指摘ありがとうございます!変更させていただきました。またなにかお気づきの点があればコメントください。 (2020年11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - 稔米さん» ありがとうございます!五条先生とはギスギスして欲しいのでこのまま緩くやっていきたいです。 (2020年11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - わかたくさん» ありがとうございます。更新頑張ります! (2020年11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
尊都(プロフ) - 五条先生ってみんな下の名前じゃありませんでした? (2020年11月26日 2時) (レス) id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
稔米 - 好き過ぎます!なんかこれから色んな事実が発覚してくのかなーと楽しみにしておりマス!私は五条さんとの絡みが好きです!なんか甘々じゃない感じの…w (2020年11月25日 22時) (レス) id: 861890d0d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柑橘 | 作成日時:2020年11月24日 1時

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