ほら笑顔みせて。 ｢R｣ ページ29
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変わりたい、変わりたい。何としてもあなたのその苦しみを、私が請け負うことにはならないだろうか。
｢なんで私を庇ったの｣
目を瞑ったままフィルターの医務室で一向に起きる様子のない貴方を見て、どれだけ私が辛くなるか分かってるの？出来るならばその貴方の受けた傷を、痛みを、全てを頂戴？
ベッドの中のすらっとした指を撫で、それからそっと握る。『起きてくれ』と願いを込めて。
�犲蠅�かり�瓩鮹気靴鴇貊蠅鯏勝垢箸垢觝櫃法¬鄒元瓦妨�つかったと思えば、真っ先に狙われたのは私だった。必死に逃げていたものの、もしかしたら庇われなかったら死んでいたかもしれない。そして彼もまた、場所が悪ければ確実に死んでいた。今はかろうじてであるが息をしている。それでも彼が傷を負ったのは間違いなく、どうしても罪悪感に支配される。
｢Aっ────｣
あの時の彼の切羽詰った私を呼ぶ声が蘇っては自分を苦しめる。責める。いや、自分のせいだとは分かっている。わかっているからこそ辛い。彼を苦しめたのが自分なのだと思えば思うほどに。
あの日、皮肉なまでに鮮やかだった
その涙は非情にも非力にも見えた。ゆっくりと、沈んだ。
今の私はその涙だ。救けることも出来ず、ただ願うことしか出来ない非力さ、ただ見守ることしか出来ない非情さを思い知らされる。
｢A、ご飯だよ。今日も付き添う？｣
もう、そんな時間になってしまうのか…と時計を見る。いつまでも黙っている私に微笑むと、エマは｢心配だもんね…でも、たまには顔見せてね。A。皆、Aのことも心配してるし。少しは休んだらいいから。｣と声をかけてくれる。ありがとう、と頷くと、元気の良い返事をし、私の分の夕飯を置いて医務室を出ていった。
ご飯を食べる最中も、片付けに行っても、お風呂に入っても、寝る前になっても、それでもやっぱり起きる気配のしない彼はやっぱり、もうずっと目覚めることは無いのだろうか。
｢まだ、言えてないよ。｣
ほんの少しだけ、期待した。｢まだ、言うことあるんだけど。｣少しだけ。
｢何を？｣
その嫌味ったらしい声を。
私はその時彼が倒れてから初めて、涙を流したのだった。
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泣きたくなる程に貴女は ｢N｣→←想定外は思わぬもの ｢E｣
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蜜柑の樹(プロフ) - ヤシの実さん» ありがとうございます！ノーマンサイド…成程、またいつか書かせて頂きますね、ご意見ありがとうございます！凄く嬉しいです。是非今後とも応援よろしくお願いします！ (2019年3月20日 22時) (
レス) id: ece34a1d58 (このIDを非表示/違反報告)
ヤシの実 - 初めまして！「作戦の行方〜」と「君の幸せを〜」が大好きです！！レイサイド切なかったです、、、ノーマンサイドもお時間があれば読んでみたいな〜と思ったり(笑) 勿論！他の作品もとても素敵でした^^* 更新楽しみに待ってます！ (2019年3月19日 21時) (レス) id: ad6942667d (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑の樹(プロフ) - moca.sararenonさん» おわああああ！めっちゃ嬉しいです！更新…はい。頑張ります！(ちょっとテストだったもので…(言い訳)) (2019年3月2日 17時) (レス) id: ece34a1d58 (このIDを非表示/違反報告)
moca.sararenon(プロフ) - とっても面白いです！！！！更新頑張ってください！すごく読みやすくて、一気に読んでしまいましたああ！更新頑張ってください！ (2019年3月1日 15時) (レス) id: 86f2d024d7 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑の樹(プロフ) - 暁ーあかつきーさん» 早速ありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります！ (2019年2月5日 22時) (レス) id: ece34a1d58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜柑の樹 | 作成日時：2018年8月8日 11時
