それはきのせい。 ｢R｣ ページ2
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「レイ」
隣で本を読んでいたレイの名前を呼んでみる。別に意味があったわけじゃない。
ただ、一緒に居るというのに何も話さないのがつまらなかっただけだった。
今日も皆は鬼ごっこ。レイはいつものように本を読んでいるけれど、Aは珍しく参加しなかった。足を昨日挫いていたからだ。ママに暫くの間の安静を言われた。
Aはもう治ったつもりでいて、走ろうとしたらママに呼び止められたのだった。そして、面白くないからレイの隣でふてているのだ。
先程名前を呼んだにも関わらず、返事を返さないのでもう一度、より大きな声で「レイ。」と呼んでみた。
「なんだよ」
と若干呆れながらも本を閉じて自分を見る、そんなレイの優しさに気付いて、胸が鳴った。
＿＿＿＿＿＿ばか。この心臓、うるさい。黙れ。だって、レイが人を好きになるなんて。
脳内で戦いを繰り広げる一方で、やっぱり嬉しくて。ちょっとテンションが上がり、Aはぱっと咲くように笑顔になる。この、わかりやすい顔もどうにかしたいとか思いながら、
「散歩行こーよレイ！」
とやや早口で声をかける。
「いいよ、立てるか？」
まさか賛同してくれるとは思っておらず、拍子抜けした。
「行かないの？」
「行くに決まってんじゃん、誘ったのこっちだよ」
レイの差し出した手に、自分のひと回り小さい手を重ねる。この鼓動が聞こえませんように、と願いながら。
森に入ると、一気に皆の楽しそうな声が聞こえてきた。ああ、いつもこんな声を上げてここを走り回ってるんだ。と考えてみる。たまにはこういうのもいいかもね。
森を散歩していると、ノーマンに会ったり、エマを見かけたりした。2人とも笑顔で、にこやかに駆けて行った。
そして暫く。木の根っこにつまづいた。
「きゃ。」
と可愛らしい悲鳴が出た。こけることもなければ、足をひねることもない。ただ、左手に若干の違和感を感じた。レイが腕を掴んでくれていたのだった。こけなかったのはレイのおかげだったのだ。
「大丈夫か。」なんて声をかけてくれる。
そういえば昨日もこの木に引っかかったんだっけ。この木がなかったら今日の出来事は無かった。�猝擇里擦き瓩如¬擇里�かげでレイと過ごすことが出来た。
「ありがとう」ってほんのり顔を染めながら、呟く。そっと覗くと、レイの顔も赤くなっていた気がした。それはただの�犁い里擦き瓩世辰燭里�。
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精一杯のおはようを君に sideA 「R」→←一輪の薔薇を君に贈ろう。 ｢N｣
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蜜柑の樹(プロフ) - ヤシの実さん» ありがとうございます！ノーマンサイド…成程、またいつか書かせて頂きますね、ご意見ありがとうございます！凄く嬉しいです。是非今後とも応援よろしくお願いします！ (2019年3月20日 22時) (
レス) id: ece34a1d58 (このIDを非表示/違反報告)
ヤシの実 - 初めまして！「作戦の行方〜」と「君の幸せを〜」が大好きです！！レイサイド切なかったです、、、ノーマンサイドもお時間があれば読んでみたいな〜と思ったり(笑) 勿論！他の作品もとても素敵でした^^* 更新楽しみに待ってます！ (2019年3月19日 21時) (レス) id: ad6942667d (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑の樹(プロフ) - moca.sararenonさん» おわああああ！めっちゃ嬉しいです！更新…はい。頑張ります！(ちょっとテストだったもので…(言い訳)) (2019年3月2日 17時) (レス) id: ece34a1d58 (このIDを非表示/違反報告)
moca.sararenon(プロフ) - とっても面白いです！！！！更新頑張ってください！すごく読みやすくて、一気に読んでしまいましたああ！更新頑張ってください！ (2019年3月1日 15時) (レス) id: 86f2d024d7 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑の樹(プロフ) - 暁ーあかつきーさん» 早速ありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります！ (2019年2月5日 22時) (レス) id: ece34a1d58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜柑の樹 | 作成日時：2018年8月8日 11時
