狐が四匹 ページ5
飛ばして放課後。
案の定、治や角名達に質問責めにあった。
治「で？昨日は女の所におったんか？」
侑「せやから、そう言っとるやろ！アホサム！」
部活を始めるため、体育館に向かいながら口喧嘩をする双子。
尾白「珍しいな、お前が朝練にこんやなんて」
侑「その件に関しては誠に申し訳ありません」
既に集まっていた2年生達に、侑は即座に土下座をした。
北「侑、何があったんや？」
唐突な北のその質問に、侑は顔を上げる。
北「バレー馬鹿のお前が、朝練にこんやなんてこと、相当な理由があったんやないんか？」
なんでも見透かしてしまう様な北の瞳と言葉に、侑はあの事を思い出してしまう。
侑「い、いえ。本当に、本当に寝坊しただけなんです」
いたたまれなくて視線を逸らしながらそう言うと、丁度3年生達が入って来た。
「おーい！金髪の方の宮ー！お前にお届けもんやでー！」
侑「俺にお届けもん？」
不思議に思っていると、先輩が手に持っていた袋を差し出して来る。
「お前、本当はあの"黒狐"の所にいたんだろ？」
角名「黒狐？」
その発言に、3年以外の全員が首を傾げた。
「ああ、稲荷崎の最恐狐・狐神天狐。北達と同年代」
大耳「？！侑、お前狐神のところに居ったか？！」
赤木「何もされてないんか？！」
尾白「無事か？！」
名前を聞いて慌てだした先輩達に、侑はただただ困惑する。
侑「な、何もされたりませんし！逆に助けてもろたんです！」
銀島「助けてもろた？」
はぁはぁ、と息を切らす侑の背中を銀島がさすりながら聞く。
侑「そうや、昨日、知らん3年5人組に、その、あの…」
気まずそうに言葉が続かない侑を見て、3年達は何かを察した。
「あー、言わんでええで侑。なんとなく分かったって言うより、"前"もあったからな」
治「なんのことなんですか？」
頭をかき、明後日の方角を見ながら、3年は語る。
「北達がまだ1年頃、狐神の暴行騒動があったの覚えとるか？」
大耳「覚えとります。狐神が、1人で当時の3年生を殴ったってやつですよね？」
一つ頷き、先輩達は「今日は練習やなくてミーティングにするから座り」と言って、皆その場で円を作って座り込む。
「表だって話しはなかったんやけどな、実は狐神があの騒動を起こした理由は、先輩達の、その、俺達後輩へのレイ○や」
尾白「はぁ？！そんな話し聞いたことありませんで！」
余りのことに、全員驚きに言葉を失う。
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ta0628tm0105(プロフ) - 面白かったです！更新待ってます！ (2020年4月3日 22時) (
レス) id: 0ed1a1911f (このIDを非表示/違反報告)
ムーンキャット - 昨日から読ませてもらいました！すごく面白いです！！宮兄弟もとっても可愛いし、最高です！これからのお話も楽しみにしてます。 (2020年4月2日 0時) (レス) id: 728b45bcee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：由寿乃 | 作成日時：2020年3月13日 22時
