夜の約束。【鬼滅の刃】【不死川実弥】

壱.地獄 ページ3

Aside

また、だ。よくこの夢を見ることがある。
私にとっては最悪の悪夢だ。何も、できなかった。彼に、
お礼さえも、言えなかったんだ。

あぁ、どうしてだろう。思い出すと涙が勝手にでてきてしまう。
やめよう、考えるのは。ずっと引きずってちゃ未練がましい女みたいだし。
もう、忘れよう。

「魘されてたけど、大丈夫か？」

そう竃門炭治郎が言ってくる。たまたまベッドが隣で、
話している間に親しくなったのだ。溢れ出る長男感が刺さった。なにかに。

『大丈夫だよ。早く訓練に行かないと。』
「…そうだな。」

心配してくれているな。顔に出ている。炭治郎は顔に出やすいんだなぁ…
うん、それっぽい。善逸と伊之助は…寝てるな。だめだこりゃ。
まあ起きててもどうせ来ないだろうけど。

そうして、訓練場まで辿り着く。いつも通りきよすみなほの三人と、アオイ、
カナヲちゃんがいる。はぁ…地獄だ。この人達厳しいんだよなぁ…
毎日毎日筋肉痛がひどい…それなりに鍛えてたんだけど…

『いてててててててっ！！痛い、いたいいたい！！骨折れる！折れちゃうから！！！』

こ、これを笑顔でこなしてた善逸ほんとすごいよなぁ…
私なんかガチで骨折れると思ったもんな。



そして、地獄の訓練が終わり、病室へ戻る。つもりだった。

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