夜の約束。【鬼滅の刃】【不死川実弥】

拾陸.悪夢 ページ18

Aside

「ふふ、どうしたの？甘えん坊さんねぇ〜」
「可愛い奴じゃな〜」

私は、幼い頃に父が亡くなって、母、祖父、私の三人暮らしだった。
祖父、母が必死に働いてくれて、なんとか生活できていた。
家事はほとんど私担当だった。

ある夜、いつもの場所へ行こうとしていた。
二人はもう寝ているみたいだ。規則正しい寝息が聞こえてくる。

私は『いってきます。』と呟き、家を出た。
いつもはこんなことしないんだけど、なんだか今日は言ったほうが
いい気がしたんだ。なんでだろ。

そうして、私は家を出た。

いつもの場所で、彼と話を30分ほどして、家へ帰る途中。

『ふわぁぁ〜…話しすぎちゃったかな。遅くなっちゃった。』

遅すぎたかな、もしかしたらバレちゃうかな、と不安になっきて、
私は急ぎ足で帰った。

『…な…、は？』

家に着くと、そこには、血塗れになった家と、顔がぐしゃぐしゃに
なってしまっていた祖父と、血だらけになった母がいた。
辺りに血の匂いが広がっている。吐きそうになるほど、だ。

『お母さん…？おじいちゃん…？なにやってんのさ、ねえ、どうしたの？
なんで、起きてくれないのさ！！！ねえ！！おじいちゃん！！お母さん！！！』

私は、とにかく助けたくて、近くにある親戚の家まで走った。
すぐに親戚は来てくれたけど、お母さんとおじいちゃんは、助からなかった。


一つの悪夢であってほしかった。

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