ただ、昔みたいに...【文スト】【男主】 (ページ25)

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『最弱』の第２３話ページ25

『ねぇ、中也。どんな任務なの？』

隣で車を運転する中也に聞く

中也「組織の壊滅だ」

壊滅……か

そっか、また殺しをさせられるのか

さっきまであんなに嫌だったのに、もう何も感じないや

『そう……敵の人数と異能力者の人数は？』

中也「敵はたったの50人ちょい、異能力者はそこのボス1人だ」

50人、異能力者はたった1人……か

そんな任務に態々幹部が出向くなんて、ねぇ……

ボスの異能力がそれほど厄介なのかな？

『ボスの異能は？』

中也「残念ながらわかんねぇんだ」

『ふーん』

話が続かず、沈黙が走る

まだ着かなそうだし、少し仮眠を取ろう

そう思い、目を閉じた

中也「修治手前……4年ちょいで太宰にますます似やがったなぁ！！」

中也の大きい声で眠ることが出来ず、目を開ける

『中也うるさい、だまって……僕眠いんだよ……』

中也「て、手前っ……」

中也の眉間がピクピク動く

あ、やべ

『んん、あー、中也さーん？怒りすぎたら頭悪くなるよ？』

中也「あ゛あ！？修治手前……！」

なんでだ、中也の怒りが収まらない……

と、取り敢えず話そらそう

『後どれぐらいで着く？』

中也「5分だ！！手前話そらそうとしたな？」

あれ、中也って昔より賢くなった…かも？

だって前の中也だったら話しそらしても絶対バレない雰囲気してたもん

4年で人は成長するんだなぁ

中也「手前全部声に出てんぞ！そんなに銃力に潰されたいのか？あ゛？」

え、声にて出たの？

『え、ストップ！！まってまって、ほんとに押しつぶそうとしないで！？

いやここ車内だよ？中也の車を潰れるよ！？』

そういうと体がふっと軽くなる

安心したぁ、あのままだと死にかねないし……

中也「着いたぞ」

中也に連れられて来たのは、廃ビルの様な場所だった

え、まって、こういう怖い系無理

初めてひばり出てきた時とか、ひばりぶっ叩いたんだよ？

『え、中也……まって、ここにはいるの？無理無理無理！！

僕怖いの苦手なの！！』

中也「問答無用だ、行くぞ」

抵抗虚しく、ズルズルと廃ビルに引っ張られていく

あ、まって、首しまる

『中也、自分で歩くから！く、首しまってる！
……あれ？けどこのまま首しまってたら死ねる……？よし、中也、そのまんまずっと引っ張ってて！』

中也「て、手前も自殺が趣味なのかよ！」

あ、中也さんに引かれた