ドン底 ページ33
今日は僕以外のみんな、収録だった。
僕はまだメンバーとして発表されていない。
なぜかって?
代表との約束で僕はとりあえず1年間だけとなっているから。
1年経ってからセナが決めたらいいよ と代表に言われていたけど
もう僕の心は決まっている。
セブチをやめて僕はなんのために生きていけばいいのか、何を生きがいに生きていけばいいのか全くといっていいほど分からなくなってしまった。
僕にとってみんなはかけがえのない存在となっていた。
お兄ちゃん、ごめんね。
ひとりで代表のところへ向かう。
代表に想いを伝えると、代表は出会ったあの日のように優しく微笑んだ。
"セナはそういってくれると思ったよ。
ようこそ、SEVENTEENへ。"
これで僕もSEVENTEENになれるんだ。
嬉しさと同時に不安や罪悪感に襲われる。
メンバーに嘘をついている。
それだけが僕の心をズンっと重くさせる。
みんなより先に練習しとこうと思い、練習室へ。
階段に差し掛かったとき、ドンっと誰かに背中を押された。
階段を転げ落ちる。
階段の上を見上げたけれど、頭がズキズキして、視界がゆらぎ、よく見えなかった。
"あぁ、バチが当たったんだ。"
こんな状況にもかかわらず、ふとそう思った。
女である僕がSEVENTEENに入るなんて許されるわけないんだ。
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yuzuyuzu(プロフ) - 、さん» すみません、今気づきました。初めてのためルールをあまり理解できていませんでした。 (2020年7月1日 19時) (レス) id: aec4a77d09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぶち | 作成日時:2020年7月1日 16時