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『Aのこと好きやねん』





静まっている教室

響く声



言ってしまった

顔が真っ赤になって恥ずかしくなり下を向いた







『治のことが好きなんは分かっとる』


『諦めるために振られに来たねん』


『今まで意地悪してたんも全部照れ隠しだったん。すまんな。これからはもうこんな事せんから』







言うことは全部言いきった


これでAとの積み上げてきた関係はチャラや


これで正式に諦められる


何も知らなかったように今まで通り普通の日常を送ろう


全て忘れるんや







『なんで泣いとんの?!』





「え?」


気がつくと下を向いてボロボロ泣いていた

ほんとすぐ泣くようになったわ俺




「なんでもないで...忘れて」



最後の最後で恥ずかしいわ

好きな人に泣き姿を見せるなんて


恥ずかしさで手を覆いかぶせた




「ほら!ティッシュ!」


Aは俺にティッシュを差し出してきた


「お、おう」



予想と全く違った

告白してもAはビックリするぐらい冷静だった


もっとAワタワタするもんかと思ってた


まるで気持ち知ってたような態度や









『ほんと侑は私の前だと頭上がらんな』






Aにすまし顔で上から目線で言われる



「な?!」







『侑が私のこと好きなんの知ってたで』







「な、なんでや?!?!」



なんでバレとん

誰が言ったん

治?角中?クラスのやつ?だれや!!!!!



まさか知ってたん...

今まで知ってて接してたん...?





『北さんに言われたんやもん。まあ知ったのはつい最近やけどな』





きたさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああん!!!!!

北さん...チクるな...







『まあ私は治好きやで?』






Aが僕の目を見てそう言う


「それはわかっとる...」









『でも!!!』



『侑が好きって知った時はちょっとビックリしたけど嬉しかったで』








Aは笑顔でそう言った


眩しいくらいの笑顔は俺の目に強く焼き付けられた





Aすまん


Aの隣に治いるんわ分かってる





でも貴方のこと諦められへんみたいやわ








『なあ、さっきの言葉取り消してええ?』





Aはすこし目を真ん丸くしてから







『ええよ!』








「じゃあマネの仕事あるから先行くな!」



そう言ってAは教室を出ていった









治すまん



諦められへんわ






やっぱり俺はAに頭が上がらんみたいやわ







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設定タグ:宮侑 , 宮治 , ハイキュー   
作品ジャンル:恋愛
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みな - 今更すぎるかなと思いましたがコメント失礼します!本当に面白くて一気読みしてしましました!お話の作り方も素敵で尊敬します!有難うございました(*^^*) (2021年11月28日 9時) (レス) @page35 id: e3fbbedd51 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:オっ | 作成日時:2020年3月14日 21時

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