宮侑はツンデレ克服中【宮侑】 (ページ20)

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いつも通りのつまらん朝の会

いつも通りのつまらん授業

毎日楽しかったのはAと話す時だけ

それも今日で終わるんやろうな

そんなことを考えながら英語の授業を受ける

｢起立！例！｣

｢ありがとうございました｣

今日は時間の流れがやけに早いわ

あっという間に放課後来てまうやろうな

"明日放課後4時30分教室で待ってるで"

Aがメール通りに来てくれればの話やけど

本当に今日告白するんやな俺

人生初の告白が黒星確定とか寂しい人間やな

あ、数学のノートAに借りたんやったわ

返さなあかんわ

｢次の時間数学やろ？この前のノート返すわ。ありがとな｣

珍しくしおらしい俺を見てAは不思議そうな顔をして借りていたノートを受け取った

｢それでさ━━━━━━━...｣

｢まじで？！｣

Aはノートを受け取るとくるっと背を向けてまた友達と談笑していた

Aの笑顔はやっぱ可愛いわ

それは間違えない事実

そうや

俺はこのくらいの距離がよかったんや

遠く離れたところで見つめるくらいの距離が

俺にはそのくらいの距離が一番よかったんや

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誰もいない教室

静まった校舎

一人机に座ってただただAを待った

ただいまの時間4時20分

｢あともう少しでくるんかな｣

待っている間Aと過ごした今までの事を考えた

(こんな時にこんな事考えちゃあかんわ)

ガラッ

『どしたん？』

後ろを振り返るとAが立っていた

｢あぁ、わざわざ呼び出してごめんな｣

いざ告白をしようとすると心臓がはち切れそうになる

Aの顔が見れん

手汗もひどいのが自分でわかる

｢早くせんと部活始まるで？｣

そう言われて時計を見ると部活まで30分を切っていた

顔を上げるとAと目が合い思わず逸らしてしまう

｢早くせんと｣

｢おぉ...わかっとる｣

そう言って、ゆっくりとAと目を合わせながら口を開いた

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