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▲▼白布side ページ7

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それから特に宮下Aとの関係が何か変わるわけでもなく、たまに大会で見かける時はあったものの向こうは僕の事などすっかり忘れているようだった






.





そして時は経ち



先輩たちにとって最後の大会

俺のチームはいい所まで勝ち進んだものの、北一に2対0で負けてしまった



「次のキャプテンは白布だな。任せたぞ」



俺はキャプテンとしてこのチームを引っ張っていくことになった


なんだか重い責任感を背負った気がして身がひきしまった







『白布!今度高校バレーの県予選見に行こうぜ!』




明日は試合で痛めた体を休めるためのオフになった

友達の間で明日は高校バレーの県予選が開催されているという話になり、勉強のために見に行こうという話になった



俺は高校でも強い学校でバレーをしたい

だから明日の試合観戦が少し楽しみだった




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そして次の日



『白鳥沢やっぱすげーーな!!!』



みんなは目を輝かせて白鳥沢の観戦をしていた

それは俺も同じだった




特に牛島若利という選手

まだ一年生だというのにこのスパイクの威力




高校生ってこんなに強いのか

いや、この人が桁違いなんだ

そう思った





俺もこの人と一緒にバレーがしたい






そう思った


白鳥沢に入ろうそう思った





バンッ



『あ、ごめんなさい!』



牛島若利のプレーに惹かれていると、隣に座っていた女の人の腕が僕の肩にぶつかってしまった

バレーの観客席は隣との間が狭いためよくあることだ


「いえ、大丈夫です」


僕は会釈をしてまたコートの方を見た



(ん?)




聞き覚えのある声だ

彼女の顔をよく見てみると前に鍵を渡してきた宮下Aではないか


偶然隣に座っていたらしい


こんにちはと声をかけようか迷ったが向こうは全く気づいていない様子だった




(まだ半年も経ってないのに忘れられてるのか俺)




そう思って渋々彼女の顔を見ると


「すごい...フォームが綺麗...」



彼女も同じく牛島若利のプレーに驚いている様子だった

彼女は目を輝かせて牛島若利を見ていた


バレーノートだろうか

試合を見て何かを書き留めていた




(どんだけバレー馬鹿なんだよ)




でもその姿はなんだか羨ましかった

彼女の目は真っ直ぐで一生懸命で輝かしがった







そんな所が素敵だと思った


俺は顔なんか薄っぺらいものに惹かれたんじゃない




彼女のそんな姿に惹かれたんだ








それは尊敬ではなく恋として







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▲▼→←▲▼白布side



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オっ(プロフ) - zundaさん» コメントありがとうございます!白布くんがいると今日も生きられますよね笑これからも頑張りますね〜! (2020年4月22日 2時) (レス) id: 2ada51aebe (このIDを非表示/違反報告)
zunda(プロフ) - 白布くん大好きなので、めっちゃ良かったです!おかげさまで今日も生きられます!ありがとうございました!これからも頑張ってください! (2020年4月19日 23時) (レス) id: d935223b8d (このIDを非表示/違反報告)
オっ(プロフ) - ikoyukiさん» コメントありがとうございます!幸せになってもらえてよかったです(笑)こちらこそ最後までありがとうございました_(._.)_  (2020年4月5日 3時) (レス) id: b69468d840 (このIDを非表示/違反報告)
オっ(プロフ) - おにぎりさん» コメントありがとうございます(;_;)白布くんかっこいいですよね!これから期待に応えられるようにがんばりますね_(._.)_  (2020年4月5日 3時) (レス) id: b69468d840 (このIDを非表示/違反報告)
ikoyuki(プロフ) - なんか、すっごい今幸せすぎです。ありがとうございます( ; ; ) (2020年4月2日 21時) (レス) id: 84d07c0e7e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:オっ | 作成日時:2020年3月19日 2時

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