４４話 ページ47
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ちゅんちゅんという小鳥の鳴き声で目を覚ますなんてことは無く、雷の音で目を覚ました。
起きた瞬間に思った事がいくつかある。
なんで今日こんなに雨降ってるの！？しかも起床時間皆過ぎてるのになんで起きてないの！？マネージャーって朝食の手伝いとかしないの！？
とまあ、そんな感じで色々な情報が一気に入って来て、さっきまで見ていた夢の内容をすっかりと忘れてしまっていた。
……なんだっけなぁー……。
なんか小さい子が泣いてるような感じだったけ……？
……ちょっと怖いから調べてみよ。
えーっと、夢占いっと……。
……調べてみた結果。
子供が泣き叫ぶ夢は、身に降りかかる危険を暗示する警告夢です。と、確かにそう書かれていた。
これやべぇんじゃね？昨日植野に色々しちゃったもんなぁ……。
というか植野って嫌われる要素満載じゃね？
すぐ泣く女って嫌われるってどこかで聞いたような気がする。
でも、ぶりっ子の人は、愛されたいからいい子ぶったりすんだろうな。
それが過激になって、カッターキャーとかになったり……
そんでなんの努力もしてない人に「キモイ」やら「死ね」やら言われるとか……。
なんか、悪い奴に思えないような気がしてきたんだが。
まあ、カッターキャーとかは犯罪だから、それはそれでした方が悪いよね。
てか、虐めとかって「いじめは駄目」とかいう言葉が無くならない限り無くなるのって無理だよね。
……朝からなんてこと考えてんだろ私。
そんな事を思っていると、ゴロゴロと、雷が鳴った。
驚きすぎてビクッとなるが、声は出ない。
『……ビクッたぁ……』
と、そう呟く。
すると近くから、「んんん……」と唸る声が聞こえて、仁花、舞さんが目を覚ました。
『……おはよ。』
そう小声で話しかける。
「おふぁよ……Aちゃん……」
そう欠伸をしながらも返してくる仁花を可愛いなと思いながら、舞さんの髪をくくる姿を見る。
『……舞さんの髪、くくりやすそうですよね。ちょっといじってもいいですか。』
「ん……！？いいけど……」
『それじゃあちょっと失礼しますね。』
舞さんが答えている間にも、後ろに回って、サイドテールにしようとする。
「……Aちゃん、手付きいいね。」
『自分ので慣れてますから。』
そんな会話をしながらも、完成する。
『……できました！！私とお揃いです！』
そう言い、ニコッと笑ってから、私も自分の髪をくくる。
……舞さんとお揃いとか駄目だったかな。
そんな事を思いながらも、舞さんを見てみると、体育座りをしていた。
え。舞さん大丈夫ですか！？
私なんかしちゃったん！？
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作者名：柚子胡椒 | 作成日時：2018年12月6日 18時
