２６話 ページ28
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私は及川さんに青葉城西の皆が集まってるところに連れてこられた。
しかもさっきの強制連行のせいでめっちゃ視線感じるんだけど……。
ちなみに青葉城西の皆に植野は含まれていません。やったね。
『……あの。私月島君とか黒尾さんに呼ばれたんですけど……』
私は戸惑いながらもそう言う。
さっきのパニックってたのはもう大丈夫です。多分。
「あ〜……！えっとね、黒尾クンからAちゃんを引き留めていてって頼まれたんだよ。……あ。連絡先交換しよ〜！」
クロの私のイメージはどんなんなんだよ。
というかやっぱり及川さん私の事下の名前で呼んだよな。
そう思いながらスマホを取り出す。
及川さんと連絡先交換とかマジで嬉しい。
頬が少し緩むのを感じて、慌てて無表情を作る。
『……あ。出来ましたね。』
「うん！ありがとね〜！」
そんな会話を交わしてから、スマホを見てみる。
ラインの友達の欄に及川さんが登録されている。
あー……本当に嬉しい。
そこまでしてから、
「……あ！石川さん！今レシーブ教えてあげようか？」
と、丁度近くにいたやっくんに言われたので、もちろんの事、
『はい！ありがとうございます。ぜひ！』
と言った。
「リエーフ……あの身長がデカいハーフのやつもいるけど大丈夫か？」
『あー。はい。大丈夫ですよ！』
というか私はリエーフがやっくんの回し蹴りを食らわないかが心配……。
レシーブって上がったら気持ちいいと思うんだけどな……なんで嫌いなんだろ。
男子のスパイクとか一回取ってみたいよね。
なんか、スパイク打ってるの見たら取りたくなってくる。
ソワソワって。
なるよね？……なるよね！？
私は及川さん達に挨拶をして、やっくんに着いていく。
私がやっくんと一緒にリエーフが一人で壁に向かってオーバーの練習をしているところ日被くと、リエーフはこっちに気づいて、
「……あれ？夜久さんが大きく見える……。」
と言う。
すかさずやっくんはリエーフめがけて回し蹴りをお見舞いした。
……なんなの？リエーフ馬鹿なの？
あ。リエーフは馬鹿なんだったね。あれ？でも勉強できるできないは知らんわ。
「痛いっすよ夜久さん……！！」
そうもがいているリエーフを無視して、やっくんは
「よし。始めるぞ二人とも！」
と綺麗な笑顔で言うのだった。
綺麗なジャイアンならぬ綺麗な夜久さんみたいな。
ははっ。おもんな。
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作者名：柚子胡椒 | 作成日時：2018年12月6日 18時
