２話 ページ3
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あれから、気が付いたら全員集まっていた。
その中でも、飛雄ちゃんが最後に来たみたいだった。
走ったのか、息がちょっと荒いような気がする。
で、空いている席が日向の隣だけだったらしく、皆に謝ってから私の前の席に座る。
「お前、なんで返信くれなかったんだよ！！」
そう、飛雄ちゃんの怒鳴る声が聞こえた。
なんか...彼女からの返信が来なくて怒ってる彼氏に見えてきた...。
気になりつつも、バスが発車し始めたので、スマホの電源を落とす。
することがないので、会話の続きを聞いてみることにした。
「だってお前、何言ってるか分かんねぇんだよー...」
と、日向の力のない声が聞こえる。
「だから昨日石川さんに訳してもらったろ！」
...ラインの事かな。
「それは...ごめん。」
言う言葉が無くなってしまったのか、日向が謝る。
そしたら、飛雄ちゃんも、
「俺も言い過ぎた...スマン。」
と言った。
...カレカノかよ。
まあ、昨日のラインの事が気になったので、少しだけ見てみることにした。
多分グループの方だよな...。
．
影山あささたなわわわさざななささやゃあああかかかかがあああなわわわだ
．
これか。
たしか、「明日何時に集合なんだ？」だったよな。
この先の会話を見ても、これに対する答えが無いし...。
...あ。待って。確か私の方にも来てた気がする。
個人のやつを見てみると、飛雄ちゃんからめっちゃ来ていた。
そういえば、ゲームしてる間にも着信来てたっけ。
無視してたけど、飛雄ちゃんからだったのかぁ...。
...返信しとこ。
「私、石川さん。今、あなたの後ろにいるの。」
これでオッケー。
すると、前の席の方から着信音が聞こえてガラケーを開く音がする。
私は、ヘッドホンを付け、歌を流し、
すぐさま寝たふりをした。
飛雄ちゃんにだったら怒鳴られてもいいや。
そんな感情でいたけど、実際は少し怖いから、逃げるような事をしてしまった。
まあいいか。
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作者名：柚子胡椒 | 作成日時：2018年12月6日 18時
