J U M P 君達の辛い日【HSJ】 (ページ14)

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慧side

俺はうっすら気づいていた

知念の焦る気持ち、ダンスが苦手な俺にもよく分かった

慧「不安？知念」

侑「え…？」

慧「アクロバット、なかなか成功できなくてちょっと焦ってる？」

侑「…うん、僕のせいでみんなに迷惑かかってるって感じて…」

慧「…そんなのいいのに。バカ知念」

知念の目には涙が溜まっていた

慧「何が苦痛か分かる？」

侑「…みんなの前だと緊張っていうか、失敗しちゃうって考えるようになってて

それが凄く辛いっ…。」

慧「そっか。そりゃ一人あんなに凄いことするから緊張するよね」

うん、と呟く知念

良かった、本音を聞けて

慧「でも知念は努力の塊だと思うよ。その痣も、頑張ったからある」

侑「違う…、頑張ってないからできないのっ…」

慧「んなわけない。俺らがもっと気遣ってやるべきだった、ごめんね」

違う、違うと呟く彼

本当に責任感が強くて、良い子なんだな…

すると、

侑「…ねぇ、伊野ちゃんっ…」

慧「ん？」

侑「無理言ってるのは分かるけどっ……練習付き合って欲しいっ…。

僕一人じゃ無理な気がしてっ…。」

慧「もちろんいいよ。ただ、今日は練習ダメだよ」

一人でプレッシャー感じてたのかな

こんなに小さい体で頑張ってたんだな

慧「ゆっくりやろうね。メンバーにも先生にも俺から伝えておくから」

侑「こくっ))ありがとっ…」

それから治るまで知念の側にいた

時々痛くなるお腹に泣いてる知念

守ってあげたくなるんだよ本当に

_____それから

侑「ここができないの…。」

慧「なら俺が支えててあげるから、一回やってみよ」

数日後には調子も良くなり練習し始めた

俺は動画を見て動きを覚え、しっかりサポートする

一度、二度…回数を重ねるごとに上達していく知念

そしてついに

侑「…！できたっ！！」

綺麗に回転ができた

それはこの努力のおかげ

慧「ふふ、やったね！」

侑「うん！見ててね！」

一度できるとすんなりこなしてしまうんだ

今笑ってる知念は本当に最高の笑顔だ