3話 ふわとろオムライス ページ4
瞼の向こうが眩しくなって目を覚ます。冴えていない目でのそのそ起き上がり、お風呂へ向かう。
お湯を溜めながら体や頭を洗って、だんだん意識がしっかりしてきた。アパートの頃より断然浴槽が広くて、すごく快適。高校まで毎日入っていたお風呂にこれからも入れるのが凄く幸せ。
案の定長湯してしまいのんびり出るとリビングでは侑が寛いでいた。
｢あれ、侑来てたんだ｣
｢部活終わって帰ってきてん。もうお昼やし、なんか作ってや｣
｢うんいいよ｣
風呂上がりのTシャツ短パンでウロウロしていると、｢髪乾かしや｣ってタオルを取られる。そのままされるがままに髪を乾かしてもらうと、お腹がすいてきた。
｢よーし、何作ろう？｣
｢オムライス！！｣
｢おっけー｣
オムライスのリクエストがあったので、それに決定。4年も一人暮らししてれば、自然と料理の腕も上がった気がするので、ここで大人の本気を見せてやろう。
オムライスとサラダとスープを作って、椅子に座って待てをする侑に出してあげると、キラキラと目を輝かせた。
｢おお！！ふわとろオムライスや....！｣
｢食べて食べて。.....あ、治の分も作ったけど呼ぶ？｣
｢ええねん、アイツさっき待ちきれんくておにぎり食っとたし。多分家でなんか食っとるから｣
｢......そう？｣
｢サムの分も俺食べたい！！｣
治呼ぼうとすると断固拒否されたので、上げかけていた腰をまた椅子におろす。
｢うまい！｣とキラキラの笑顔でガツガツ食べてくれるので気分がいい。なんかペットの犬ににご飯あげてるみたい。
｢？....佑月ちゃん食べへんの？｣
｢ふふ、侑の食べっぷり見てたらもう満足だなあって｣
｢佑月ちゃんほっそいねんから食べなあかんよ｣
む、顔を顰めて私にジト目を送る侑に、1口分すくったスプーンを顔の前に差し出される。
｢私の分あるよ？｣
｢ええから食べて！｣
｢ん、｣
そのままスプーンを口に入れてもらう。うん、我ながら上手くできたかも。美味しい。
｢関節キスやな♡｣
｢ふふ、そうだね｣
笑顔でそういう侑が可愛くて、つい笑みを漏らしてそう言うとなんか不満そうに、むっとしている。首を傾げて、そのまま時に気にせず自分のオムライスを食べ始める。侑バレー部の話をたくさん聞いた。
｢稲荷崎にアランくんおんねんで！｣
｢へー！懐かしいなあ、久しぶりに合わせてよ｣
｢じゃあ今度、うちの練習見見に来てや！｣
｢おお、行きたい！｣
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あたりめ - 侑が犬系なのすごく刺さりますww (2022年8月26日 16時) (
レス) @page11 id: c928443793 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるじゃん | 作成日時：2020年7月24日 15時
