8話 * ページ9
｢あ〜、疲れた....｣
｢いい汗かいたな｣
｢うん、これでぐっすり眠れそうだよ｣
何時間だろう。少し休憩も挟みながら、結構長くランニングをした。最後に公園の芝生で個性なしの焦凍と1体1で対人訓練もした。案の定負けたんだけど、まぁ必死に食らいついたよ。
｢この公園懐かしいね、よく遊んだなぁ｣
｢毎回佑月が転けて泣いてたよな｣
｢えー？それ焦凍の事じゃない？｣
｢ちげぇ｣
｢ふふ、まぁでいいや。そういえば初めて会ったのここじゃない？｣
｢そうだな。佑月が泣いてるの見つけて、それを俺が声掛けて仲良くなった｣
私は公園の芝生に寝転んで、焦凍は後ろに手をついて座って話す。月が綺麗に出ていて、その周りに輝く星を見ながら。
焦凍も言ったように、公園で泣いている私に声をかけた焦凍によって、仲良くなった。それからは毎日遊んでたっけ。
｢あの頃は私のヒーローだったのに、今となったらお世話してるの私じゃん｣
｢そんなことねぇぞ｣
｢...まぁ、今も昔も焦凍は私のヒーローだよ！｣
｢！｣
焦凍がいたからここまで来れた、そう伝えると目を合わせて笑いかける。焦凍は目を少し見開いて、俺もだよと笑う。
｢佑月は俺のヒーローだよ。何度助けられたかわかんねぇ｣
｢え〜？じゃあどっちもどっちだね｣
ちょっとしんみりとした空気になって。でも、居心地は全然悪くなくて。
そろそろ帰るか、と焦凍が言ったから勢いよく立ち上がる。草をはらっている焦凍を置いて、家への道のりを走り出す。
｢家着くの早かった方が勝ち！負けた方は奢りね！｣
｢おい！ちょっと待てよずりぃ！｣
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ミルフィーユ - 終わりなんですか...？悲しいですが、すっごくほっこりするお話でした。 (2020年7月3日 19時) (
レス) id: 9176ab7d5f (このIDを非表示/違反報告)
あるじゃん(プロフ) - りるるさん» コメントありがとうございます！大変励みになります...！頑張ります！ (2020年6月1日 2時) (レス) id: 99f9589e9d (このIDを非表示/違反報告)
りるる(プロフ) - 尊い(*´∇｀*)応援してます！！ (2020年5月31日 23時) (レス) id: 335947b1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるじゃん | 作成日時：2020年4月17日 0時
