21話 * ページ22
｢おはよ〜｣
｢佑月ちゃんおはよ！！｣
学校について教室に入ると、笑顔で出迎えてくれた元気なお茶子ちゃんに、おはようを言う。カバンを机に下ろして、筆箱などを出そうとチャックをあける。
｢...え！？！？.......えぇ！？｣
｢ん？どうしたん佑月ちゃん｣
｢ん、いや！な、なんでもない！｣
もう一度カバンの中を覗くと、やっぱりカバンの中には、子猫がいた。やばいやばい、と冷や汗が止まらなくて、慌ててチャックを閉める。
不思議そうに首を傾げるお茶子ちゃん。
その子猫は、私のタオルの上で気持ちよさそうに眠っていたのだ。とりあえず、焦凍に伝えることにして、椅子に座ろうとしていた焦凍の手を取り教室の隅に連れていく。
｢焦凍！やばい、いつの間にかカバンに入り込んでたっぽい！｣
｢....お、｣
焦凍はカバンを覗き込むと、少し目を丸くしてそう声を漏らしただけだった。
｢ちょっと、なんでそんなに冷静なの！｣
｢もうしょうがねぇだろ。......いつの間に入り込んだんだ？｣
｢部屋にカバン置いてたから朝ごはん食べてる間かも.....焦凍、私の部屋入ってくとこ見たんでしょ？｣
そうこうしている間に、相澤先生も教室に来てしまったので、席に着く。
相澤先生が話している間、子猫は起きたらしくカバンをカリカリ引っ掻いている。カバンは机の下の私の足元に置いているけれど、バレたらどうしよう。
カバンから出たいのか、中でモゾモゾしている。
あ〜お願いだから静かにしてて！
子猫が気掛かりで、相澤先生の言葉なんて頭に入ってこない。焦凍に助けを求めても、焦凍は前を向いて先生の話を聞いてるだけ。
他人事じゃん！！
相変わらず、冷や汗が止まらない状態で、どうしようかぐるぐる頭を回しているその時。
____________みゃあ
その音にみんなは後ろを振り向いて、1番後ろに座る私を見る。相澤先生も顔をあげてこちらを見る。
｢ん？なんか聞こえたか？｣
｢.....にゃ、にゃあ｣
やってしまった。
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ミルフィーユ - 終わりなんですか...？悲しいですが、すっごくほっこりするお話でした。 (2020年7月3日 19時) (
レス) id: 9176ab7d5f (このIDを非表示/違反報告)
あるじゃん(プロフ) - りるるさん» コメントありがとうございます！大変励みになります...！頑張ります！ (2020年6月1日 2時) (レス) id: 99f9589e9d (このIDを非表示/違反報告)
りるる(プロフ) - 尊い(*´∇｀*)応援してます！！ (2020年5月31日 23時) (レス) id: 335947b1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるじゃん | 作成日時：2020年4月17日 0時
