5話 蕎麦を食べさせたい幼馴染 ページ6
午前中の授業を終えて、やっとお昼ご飯。緑谷くんとお茶子ちゃんと飯田くんと焦凍と私、で食堂へ向かう。
｢ん〜、今日は何にしようかなぁ｣
｢もうとってきたぞ。｣
｢え、また？｣
何のメニューか悩んでいると、焦凍が2つのお盆を持ってやってきた。_____またそばだ。
｢おーい、こっちで食べよう！｣
｢あ、飯田くん！席取ってくれたんだ！｣
｢はよ食べよ佑月ちゃん！｣
｢うんありがとう！｣
先に席を取ってくれていたようで、飯田くん達が座っているテーブルへと向かう。その後ろで焦凍は、早く食べたいのか目を輝かせてそばを見ていた。
__________
｢前から思ってたんだけど、佐伯さんって蕎麦好きなの？轟くんは冷たいお蕎麦が好きって言ってたからよく食べるのわかるんだけど、佐伯さんもなのかなって、｣
突然、そう緑谷くんに言われた。すると、お茶子ちゃんと飯田くんも確かに、と賛同する。相変わらず焦凍は黙々と蕎麦をすすっている。
｢あー、別に好きって言う訳じゃないんだけどね｣
｢じゃあ、どうしてなんだ？｣
｢ん〜、なんか私が悩んでると勝手に焦凍が蕎麦を2人分持ってくるんだよね。｣
｢え？轟くんが？｣
｢そう。だから2人揃ってよく蕎麦食べてるの｣
毎回そうだ。メニューを悩んでいるといつの間にか蕎麦を持ってくる焦凍。別に嫌いじゃないし、だからといって好きでもないから特別嫌ではないけど。
｢俺の好きなものは佑月も好きだろ？｣
｢どんな理論？いや別に蕎麦特別好きじゃないかな｣
｢へぇ！轟くん、自分の好きなものを佑月ちゃんにも食べて欲しいんや！なんかいいね〜｣
｢そうは言ってないような、お茶子ちゃん｣
｢好きなものを共有する、素敵なことだ！｣
なんか勝手に解釈して、ズレていくお茶子ちゃんと飯田くん。緑谷くんも目をきらきらさせていいね！と言っている。
｢焦凍、いい加減私蕎麦飽きてきたよー持ってくるなら違うもの持ってきてよ｣
｢？俺は飽きてねぇ。だから蕎麦でいいだろ？｣
｢なんでそうなる...？｣
焦凍の天然発言が炸裂して、お茶子ちゃんが｢相変わらず天然やね!｣と笑う。
振り回されるのは私なんだよ、お茶子ちゃん...
焦凍がいつも蕎麦(冷たいやつ)を食べさせてくる。これも悩みのひとつかもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 137人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミルフィーユ - 終わりなんですか...？悲しいですが、すっごくほっこりするお話でした。 (2020年7月3日 19時) (
レス) id: 9176ab7d5f (このIDを非表示/違反報告)
あるじゃん(プロフ) - りるるさん» コメントありがとうございます！大変励みになります...！頑張ります！ (2020年6月1日 2時) (レス) id: 99f9589e9d (このIDを非表示/違反報告)
りるる(プロフ) - 尊い(*´∇｀*)応援してます！！ (2020年5月31日 23時) (レス) id: 335947b1ed (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あるじゃん | 作成日時：2020年4月17日 0時
