2話 * ページ3
居間に戻ると、目を擦りながら冬美さんの作ってくれた朝ごはんを食べる焦凍。
かわいい寝癖をつけて、その寝癖をひょこひょこさせながらゆっくり食べる。
仕方ないから、制服の胸ポケットに入れていたくしを取り出して、サラサラな髪を梳かしてあげる。素直な焦凍の髪の寝癖はすぐに周りの毛と共に毛並みにそう。
私の大好きな焦凍の髪を弄っていると食べ終わったようで、立ち上がる。そして焦凍は漸く学校に行く用意をし始めた。
長かった、ほんとに長かった、
__________
｢忘れ物してないよね？前みたいに机くっつけて授業受けるのやだよ？｣
｢多分してねぇと思うけど｣
｢その言葉に何度騙されたことか｣
なんか忘れているとこあったけ、と頭を悩ませながら歩いていると、段々足取りが遅くなっていたようで焦凍におせぇ、と言われる。
すると焦凍は私の手を取って走り出す。
｢時間ねぇんだ、走るぞ！｣
｢え！ちょっと早いって〜｣
がっしりと手を握られているから、離そうにも離せず。そのまま駅まで走り抜けて、ギリギリで電車に飛び乗る。
それでもいつもより1本後の電車になってしまったので、降りたらまた走るのだろうか。
朝から焦凍を起こすのに労力を使って、さらにまだ走るとは。雄英で鍛えてるって言っても、焦凍を起こすのはなんか違う労力を使うんだよ！
その後も走って、どうにか時間内に登校できたようだ。
｢疲れた....ギリギリだけどやっと着いたよ｣
｢佑月、もっとお前は体力をつけた方がいいぞ。これから夜、一緒に走りに行くか。｣
元はと言えば焦凍じゃん〜！！
こんな時間がないのも、私が疲れてるのも。そう思い焦凍をジト目で見ると、ただ目の前の男は首を傾げるだけだった。
神様、毎朝この怒涛なルーティーンをこなす私を褒めてください。あわよくば、ご褒美をください。
｢？行くぞ。｣
｢....うん、｣
どこまでもマイペースな幼馴染にいつも振り回されるのは慣れたもんだ。そう思うしかなくて、1人で小さくため息をついた。
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ミルフィーユ - 終わりなんですか...？悲しいですが、すっごくほっこりするお話でした。 (2020年7月3日 19時) (
レス) id: 9176ab7d5f (このIDを非表示/違反報告)
あるじゃん(プロフ) - りるるさん» コメントありがとうございます！大変励みになります...！頑張ります！ (2020年6月1日 2時) (レス) id: 99f9589e9d (このIDを非表示/違反報告)
りるる(プロフ) - 尊い(*´∇｀*)応援してます！！ (2020年5月31日 23時) (レス) id: 335947b1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるじゃん | 作成日時：2020年4月17日 0時
