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「ちょっと眠くなってきちゃったな…」


コナンくんに、眠ってしまったお父さんの世話を任せている時、不意にAさんが呟いた。


「大丈夫ですか?Aさん、気持ち悪いとかないですか?」

「へーきへーき、らんちゃんありがとぉ…優しいねぇ」


ニコニコと真っ赤な顔で笑うAさんを見て、女の私でも感じる。…今、Aさんを他の男性(ひと)に見せるのは危険だと。


「私、お手洗いに行って昼寝してくるねぇ…!」

「A姉ちゃん、トイレは寝る場所じゃないし、今は夜だよ」


コナンくんの鋭い指摘にも、「じょーくじょーく!」とへらっと笑う。


「…あの…僕、Aさんを送ってきます。このままじゃ危ないですし…」


どうやって連れて帰ろうかと頭を捻っていると、先を越されてしまった。良心からの言葉かもしれないけど、今この人に任せておけないと本能が叫ぶ。


「で、でも…!Aさんの家知らないですよね?!
私に任せてください…!!」

「ええ!どこに_____」


そして、慌ててAさんの腕を引いてその場を後にした。













イベント会場から少し離れた植え込みにベンチがあり、Aさんにはそこに座ってもらった。


「う〜…ビール、もういっぱい…」

「(…もう少し、待っててくださいね)」


唯一、Aさんの家を知っているであろう人に、心当たりがあった。電話をすると、"10分で行きます"と返ってきて。

さすがにそれは…と思ったけど、前に偶然お父さんと車に乗った時のことを思い出し、あり得るかもと思い直す。


「_____蘭さん!」


そして案の定、10分足らずで電話の相手は急いでやってきた。















「あれ、あむろさん…?おかしいなぁ…あむろさんがいる…」


座っているAさんの前に屈んだ安室さんの顔を、ぺちぺちと触るAさん…に、苦笑いをする安室さん。


「…また随分、酔ってますね」


見たことのない、愛おしそうな優しい顔で笑う安室さんに、少し驚いた。

いつも少し読めない人だと思っていたからこそ。


「車で来たので、このまま送って行きますね」


Aさんの足元に自分の上着をかけてから背負った安室さんに、優しさを感じた。


「はい、お願いします…でも、」


"1人で大丈夫ですか?"そう聞く前に、"大丈夫"と返ってきた。


「送り狼にはならないから。…多分ね」


内緒だと言うように人差し指を口元に添えた安室さんは、イタズラっ子のような顔をしていた。

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柚葉(プロフ) - かえでさん» かえで様。コメントありがとうございます!すみません、今2と3の体裁を整えている関係で一時的にパスワード保護してます!まだ修正が済んでいませんが、読んでる途中に若干体裁が変わるのが気にならなければ、メッセージでパスワードをお送りします!いかがでしょうか? (8月25日 18時) (レス) id: 00a9d1680b (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - シリーズ2個目を読みたいンですけど無理でしょうか?パスワードがかかってるようで (8月25日 17時) (レス) id: bf6f1db929 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚葉 | 作成日時:2023年6月18日 14時

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