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「今日は何時に終わるんですか？」
預かったカードを機械で読み取っている時、安室さんはふと聞いてきた。
「今日は最後までなので…1時くらい、ですかね？」
「そうですか…遅くまでお疲れ様です」
さっきは一瞬背筋が伸びるくらい真剣な顔をしていたけど、今はいつものように優しい笑顔で。
「安室さんこそ！お疲れ様です…飛田さんも、少しはゆっくりできましたか？」
安室さんの後ろで借りてきた猫のように静かに立っている飛田さんに話を振ると、"ええ"と言葉少なに相槌を打った。
「ふる…ゴホッ…。安室さんに飲んでもいいと言っていただけましたし、お酒も飲んで、ゆ、ゆっくり休めました」
「それなら良かったです！」
安室さんにカードを返しながら飛田さんを見るけど、当の飛田さんはあまり目を合わせてくれない。何なら安室さんの様子をチラチラとずっと見ているように感じる。
「じゃあAさん、ご馳走様でした」
「はい！ありがとうございました、またお願いします」
安室さんは私の言葉に笑って見せると、「行くぞ飛田」と声をかけ、2人はお店を出て行った。
「(…なんか…)」
飛田さんといるときの安室さんは、いつもの安室さんとは180度違って見える。もちろん、いつもの安室さんも安室さんだけど、また違う一面を持つ安室さんもいる…感じ…。
よく考えたら2人ともスーツだったし、やっぱり安室さんは探偵やポアロの店員以外の本業があるのかもしれない。
「_____A〜！料理頼むー！」
「はーい店長！」
詮索するのは良くないけど…いつの日からか、彼をもっと知りたいと思う自分もいた。
・
・
最後の片付けが終わりお店を出た。
マナーモードにしていたスマホに目を落とすと、
画面には"1：15"と表示されていた。
「(昨日は教授に頼まれた作業でほぼ徹夜だったし、流石に眠いかも…)」
研究室で使う教材の重みが両手にのしかかり、余計疲れを感じる。欠伸をしながら歩き始めると、目の前で誰かが腕を組み壁に寄りかかっていた。
薄暗い中でも、誰かなんてすぐに分かる。
「お疲れ様です」
もう3時間も前に帰ったはず。それなのに、どうして…。
「安室さん、なんで…」
「荷物、持ちますよ」
私の質問には答えず、さっさと私の手にある紙袋二つを持ってくれた。
「帰りましょうか、Aさん」
…ああほんとに、この人は読めない。
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「今日は何時に終わるんですか？」
預かったカードを機械で読み取っている時、安室さんはふと聞いてきた。
「今日は最後までなので…1時くらい、ですかね？」
「そうですか…遅くまでお疲れ様です」
さっきは一瞬背筋が伸びるくらい真剣な顔をしていたけど、今はいつものように優しい笑顔で。
「安室さんこそ！お疲れ様です…飛田さんも、少しはゆっくりできましたか？」
安室さんの後ろで借りてきた猫のように静かに立っている飛田さんに話を振ると、"ええ"と言葉少なに相槌を打った。
「ふる…ゴホッ…。安室さんに飲んでもいいと言っていただけましたし、お酒も飲んで、ゆ、ゆっくり休めました」
「それなら良かったです！」
安室さんにカードを返しながら飛田さんを見るけど、当の飛田さんはあまり目を合わせてくれない。何なら安室さんの様子をチラチラとずっと見ているように感じる。
「じゃあAさん、ご馳走様でした」
「はい！ありがとうございました、またお願いします」
安室さんは私の言葉に笑って見せると、「行くぞ飛田」と声をかけ、2人はお店を出て行った。
「(…なんか…)」
飛田さんといるときの安室さんは、いつもの安室さんとは180度違って見える。もちろん、いつもの安室さんも安室さんだけど、また違う一面を持つ安室さんもいる…感じ…。
よく考えたら2人ともスーツだったし、やっぱり安室さんは探偵やポアロの店員以外の本業があるのかもしれない。
「_____A〜！料理頼むー！」
「はーい店長！」
詮索するのは良くないけど…いつの日からか、彼をもっと知りたいと思う自分もいた。
・
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最後の片付けが終わりお店を出た。
マナーモードにしていたスマホに目を落とすと、
画面には"1：15"と表示されていた。
「(昨日は教授に頼まれた作業でほぼ徹夜だったし、流石に眠いかも…)」
研究室で使う教材の重みが両手にのしかかり、余計疲れを感じる。欠伸をしながら歩き始めると、目の前で誰かが腕を組み壁に寄りかかっていた。
薄暗い中でも、誰かなんてすぐに分かる。
「お疲れ様です」
もう3時間も前に帰ったはず。それなのに、どうして…。
「安室さん、なんで…」
「荷物、持ちますよ」
私の質問には答えず、さっさと私の手にある紙袋二つを持ってくれた。
「帰りましょうか、Aさん」
…ああほんとに、この人は読めない。
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柚葉(プロフ) - かえでさん» かえで様。コメントありがとうございます！すみません、今2と3の体裁を整えている関係で一時的にパスワード保護してます！まだ修正が済んでいませんが、読んでる途中に若干体裁が変わるのが気にならなければ、メッセージでパスワードをお送りします！いかがでしょうか？ (8月25日 18時) (
レス) id: 00a9d1680b (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - シリーズ２個目を読みたいンですけど無理でしょうか？パスワードがかかってるようで (8月25日 17時) (レス) id: bf6f1db929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚葉 | 作成日時：2023年6月18日 14時
