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心残り ページ8

すると、背後にいきなり侍が現れ
俺の背中を刀で斬った。
その侍は片目を失明していた
「こいつで間違いないか」
「はいそうでございます。厄介払いが出来て良かったですが、お金の方を…」

女がお金を渡そうとすると、
侍はドドメを刺すと言って、
また刀を俺に向ける。
だが、俺はその刀が振り下ろされる前に
鎌を握りしめ女に襲い掛かった。
襲った女の方を向きながら侍に向って話す。

『お前いい着物だなあ。
清潔で肌艶もいい。
生まれた時からそうなんだろう。
雨風凌げる家で暮らして
…いいなあ、いいなあ。
そんな奴が目玉一個失くしたくらいで…
ギャアギャアピーと騒ぐんじゃねえ」
俺はそう言いながら男を鎌で斬りつけ
顔を真っ二つに切り裂いた。

誰も助けちゃくれない。いつものことだ。
いつもの通りの俺たちの日常。
いつだって助けてくれる人間はいなかった。
雪が降り始めた。
どんな時だって全てが
俺たち対して変動をしなかった。どうしてだ?
“禍福は糾える縄の如し”だろ。
いいことも悪いこともかわるがわる来いよ 。
雪がちらちらと降る中、
梅を抱きかかえたまま俺は地面に倒れ込んだ

「どうした、どうした。かわいそうに。
俺は優しいから放っておけないぜ。
その娘は間もなく死ぬだろう。
お前らに血をやるよ。二人ともだ。
あの方に選ばれれば鬼となれる」

血が滴る遊女の生首を片手で持ち、
片方の手でその遊女の足を持っている
血塗れの男が現れた。
虹色の瞳をした男は自身を童磨と名乗った

「俺と同じ鬼に鬼となり上弦へと上がって来れるかな?」

鬼になったことに後悔はねえ。
俺は何度生まれ変わっても必ず鬼になる。
幸せそうな他人を許さない。
必ず奪って取り立てる妓夫太郎になる。
ただ、唯一心残りがあるとするならば

梅、お前は俺と違ったんじゃないかってことだ

もっといい店にいたならまっとうな花魁に。
普通の親元に生まれていたなら普通の娘に。
良家に生まれていたなら上品な娘に…

なっていいたんじゃないか。
染まりやすい素直性格なお前だ。
俺が育てたためにお前はこうなっただけで。
奪われる前に奪え、
取り立てろと俺が教えたから。
お前は侍の目玉を突いたが、
従順にしていれば
何か違う道があったかもしれない
唯一の心残りはお前がだったなあ。

ずっと一緒に…→←醜さ



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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 継子   
作品ジャンル:アニメ
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ハピカ - 鸞鳥さん» あー!鸞鳥さんってコメントくださった方ですね!!!私も嬉しくてついにやけてましたw実は言うと鸞鳥さんのこの作品気に入っているんです!!頑張ってください〜 (2020年6月9日 15時) (レス) id: df379dee82 (このIDを非表示/違反報告)
鸞鳥(プロフ) - ハピカさん» ハピカさん!いつも小説読ませてもらっています!コメントありがとうございます。嬉しくて叫んで家族に怒られました。課題が多いし、学校も毎日始まって、あまり更新できないかもしれませが、がんばります!ありがとうございます! (2020年6月9日 6時) (レス) id: 0b8a9b50ed (このIDを非表示/違反報告)
ハピカ - 面白いです!更新頑張ってください! (2020年6月8日 18時) (レス) id: df379dee82 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鸞鳥 | 作成日時:2020年6月3日 11時

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