震え ページ41
俺達はまだ無限城の中を走り回る
足を止めることは１秒もない
ただ、ひたすらに足を前に動かす
その時
「上弦ノ壱、撃破！上弦ノ壱、撃破ァァ！！」
義勇さんの目が、珍しく見開かれる
『やった！』
しかし、鴉は悲しい情報も持ってきた
「時透無一郎、不死川玄弥！
上弦ノ壱トノ戦いで死亡！
時透無一郎！不死川玄弥！死亡！」
『そんな…』
大粒の涙が流れて頬を伝う
まただ…
また、人が死んでいく…
その涙を俺は乱暴に拭いた
隣では、炭治郎も涙をボロボロと落としている
だが、足だけは止めない
俺達には前に進む道しかない
と、その刹那
ベンベンベンベン
琵琶の音が何度かし、
胃が引っ張られるようなあの感覚がした
(上弦の肆の血気術か！？)
飛ばされた場所で最初に目にしたものを見て
俺は凍りついた
『鬼舞辻！』
父さんを殺された
母さんを殺された
姉さんを殺された
仲間を殺された
師範を殺された
御館様を殺された
しのぶさんを殺された
無一郎を殺された
玄弥を殺された
殺された
死んでいった
会えなくなった
憎い
目の前の男が憎い…
「しつこい」
鬼舞辻は、開口一番そういった
「お前たちは本当にしつこい飽き飽きする。
心底うんざりした。
口を開けば親の仇、子の仇、
兄弟の仇と馬鹿の一つ覚え。
お前たちは生き残ったのだから
それで充分だろう。
身内が殺されたから何だと言うのか。
自分は幸運だったと思い、
元の暮らしを続ければいいことだ。
死んだ人間が生き返ることはないのだ。
いつまでもそんなことに拘ってないで
日銭を稼いで静かに暮せば良いだろう。
殆どの人間はそうしている。
何故お前らはそうしない？
理由は１つ、鬼狩りは異常者たちの
集まりだからだ。」
『黙れ！鬼舞辻！お前のせいで死んでいった俺の、俺達の仲間までをも侮辱するな！』
「落ち着け…落ち着け…」
義勇さんが自分にも
言い聞かせるように言葉を放つ
「ならば、私に殺されることは
大災に遭ったのと同じだと思え。
何も、難しく考える必要はない。
雨が風が、山の噴火が、大地の揺れが
どれだけ人を殺そうども
天変地異に復讐しようという
者はいない。
異常者の相手は疲れた。
いい加減終わりにしたいのは私のほうだ」
刀を握りしめた手がブルブルと震える。
これは怒りだろうか。
はたまた、恐怖だろうか
そんな中、炭治郎が怒りに染まった
虚ろな目で告げた。
「無惨、お前は
存在してはいけない生き物だ」
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ハピカ - 鸞鳥さん» あー！鸞鳥さんってコメントくださった方ですね！！！私も嬉しくてついにやけてましたw実は言うと鸞鳥さんのこの作品気に入っているんです！！頑張ってください〜 (2020年6月9日 15時) (
レス) id: df379dee82 (このIDを非表示/違反報告)
鸞鳥(プロフ) - ハピカさん» ハピカさん！いつも小説読ませてもらっています！コメントありがとうございます。嬉しくて叫んで家族に怒られました。課題が多いし、学校も毎日始まって、あまり更新できないかもしれませが、がんばります！ありがとうございます！ (2020年6月9日 6時) (レス) id: 0b8a9b50ed (このIDを非表示/違反報告)
ハピカ - 面白いです！更新頑張ってください！ (2020年6月8日 18時) (レス) id: df379dee82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鸞鳥 | 作成日時：2020年6月3日 11時
