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回想 ページ32

(今、一瞬…炭治郎の気が変わった。というか、なかった?とういうことだ?あれは…まさに神だ。アレが猗窩座の言う、至高の領域なのか?それは紛れもなく…神と並ぶことだ)

………俺には………できない。俺は神になってはいけない存在だから。俺の手から零れ落ちた命。…殺された子供、絶望の叫び。守れなかった命………俺は師範のようにはなれない。師範ならなれただろうに。
「(猗窩座の羅針盤を狂わせる方法はないか?
闘気 磁石 羅針盤 感知 殺気 不可能 至高の領域 そうか、アレだ)」
父は植物のような人だった。 感情の起伏が殆どない人でいつも穏やかだった。 病死する寸前もそれは変わらなかった。竃門家が年の終わりにする、神楽がある。一年に一度、日没から夜明けまで行われる過酷な神楽…。
「もしお父さんが辛かったら来年から俺が代わるよ。父さんの体が心配なんだ」
「ありがとう。でも、神楽を辛いと思ったことはないよ。若い頃の方が息絶え絶えになって辛かった。単純に無駄な動きが多かったんだろうと思う。大切なのは正しい呼吸と正しい動き。 最小限の動作で最大限の力を出すことなんだ。そうすると、だんだんと頭の中が透明になって いく。頭の中が透明になると、透き通る世界が見え始める。しかし、これは力の限りもがいて苦しんだからこそ届いた領域。五感を開き自分の体の形を血管の一つ一つまで認識する。この時は本当に苦しい。このままもがき続けても先が詰まってるとしか思えない。その時に必要な動き以外を綴じる」
「綴じる?」
「人はよく聞こうとするとき、目を瞑るだろう。そういうふうにその時にに必要なものを選ぶんだ」
「俺もそこにいけるかな!」
「弛まぬ努力を続けていればな」

その父が病死する10日前、熊が人を襲って喰う 事件が起きた。 家の周りに篝火を炊き、鈴を張り巡らして寝ていると、夜中に父が声をかけてきた。「炭治郎。付いて来い」
外に出ると、そこには九尺はある巨大熊がいた。父の手には斧一本のみが握られている。 炭治郎は木の陰から父と熊の様子を見た。
「俺の家族に危害を加えるものは何人であろうと容赦はしない。警告を聞かない場合は、命を奪うこととしている」
「グオオオオ!」
熊が叫び、近づいてきた。父が跳び上がると、熊の首が地面に落ちた。
(まばたきの間に二回切り込んだと思う、あの斧の幅で首を落とすのは不可能だ。父の匂いは少しも揺れなかった)

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 継子   
作品ジャンル:アニメ
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ハピカ - 鸞鳥さん» あー!鸞鳥さんってコメントくださった方ですね!!!私も嬉しくてついにやけてましたw実は言うと鸞鳥さんのこの作品気に入っているんです!!頑張ってください〜 (2020年6月9日 15時) (レス) id: df379dee82 (このIDを非表示/違反報告)
鸞鳥(プロフ) - ハピカさん» ハピカさん!いつも小説読ませてもらっています!コメントありがとうございます。嬉しくて叫んで家族に怒られました。課題が多いし、学校も毎日始まって、あまり更新できないかもしれませが、がんばります!ありがとうございます! (2020年6月9日 6時) (レス) id: 0b8a9b50ed (このIDを非表示/違反報告)
ハピカ - 面白いです!更新頑張ってください! (2020年6月8日 18時) (レス) id: df379dee82 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鸞鳥 | 作成日時:2020年6月3日 11時

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