・ ページ6
自分の家に帰ると思ったより疲れが溜まっていたのか、いろいろ考えすぎたのか、いつの間にかソファで眠っていた。
ーーA、ごめんな
夢の中で誰かに呼ばれた気がした。
A「ん、」
その声に反応して瞼をこすると、
リリー「あ、A、おはよう」
え、なんで
ソファの傍に座って私を見るリリーさんがいた。
リリー「なんでおるん？って顔してる」
どうやらお見通しらしいけど頭が追いつかなくて何も言えない。
リリー「仕事、最後インタビューやったから爆速で終わらせてきたった」
無邪気に笑う。
ああ、こういうところが好きなんだなぁ。
A「あ、でも、なんでリリーさんが急いで帰ってきたんです…、きたん？」
劇場以外で最近会っていなかったから思わず敬語で言いそうになった。
リリー「濱家さんから話聞いた。あと、敬語直したのは偉いけどもう一個忘れてる」
えっ？
リリー「将企、やろ？」
A「あっ、ごめん…」
ついつい癖で。
リリー「ごめん、俺が忙しいからって全然一緒におれてなかったからやんな」
ここで将企くんが自分を責めるのは、絶対に違う気がする。
A「いや、違う、将企くんは一生懸命頑張ってるのに、私が」
リリー「待ってや」
私を遮った声は思っていたよりも低くて、思わず止まってしまう。
リリー「俺は、Aを守る義務があるし、彼女ぐらい簡単に守れると思ってた。けど、実際はこうやって寂しい思いさせて辛いなって思わせて……守るどころか傷つけてるやん？そんな自分に腹立って、悔しくて」
俯いていた将企くんの目が真っ直ぐに私を捉えた。
リリー「今まで我慢とかさせてごめん」
数秒間の沈黙で、思ってたことが全部溢れ出てきた。
A「……誰にも言わんとこうって決めたとき、ほんまは私が彼女なのが恥ずかしくて言いたくないんかと思った」
リリー「あれはAが、俺のこと嫌いな人とか、逆にファンの子とかになんか言われたらと思うと嫌やった。守る自信あったんやったらそれぐらい気にすんなって感じやんなほんまに」
ちょっと笑いながら言う。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 299人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆずき(プロフ) - なみおさん» よかったです！！ありがとうございます！！これからもよろしくおねがいします(*^_^*) (2022年5月9日 22時) (
レス) id: 81ce44b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
なみお - か、か、か、川西さーんッ(°▽°) 💕キュンキュンで大満足です💕リクエストに応えていただきありがとうございました！！また更新楽しみにしています✌️ (2022年4月20日 22時) (レス) id: 39c3083408 (このIDを非表示/違反報告)
ミサキ - 大丈夫ですよーっ！待ってますから✌(´>ω<｀)✌ (2022年3月25日 17時) (レス) id: 1fece32f94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずき(プロフ) - ミサキさん» どうしても私の詳しさの問題で関西寄りの人の方が書きやすいためリクエストにお答えするお話の手が止まってしまっています……本当に申し訳無いのですが他のお話を書いていき良いアイデアが思いついたら戻ってみてもよろしいでしょうか？ (2022年3月19日 0時) (レス) id: 81ce44b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずき(プロフ) - なみおさん» ありがとうございます！！わかりました！！時間がかかるかもしれませんがお待ち下さいm(_ _)m (2022年2月3日 1時) (レス) id: 81ce44b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆずき | 作成日時：2022年1月10日 0時
