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自分の部屋から出て、こぢんまりとしたリビングに入る。

床下の倉庫に下り、備蓄しておいた人参やキャベツなど、野菜を手に取る。

塩漬けにして干していた肉も一緒に持っていこうとして、それがもうすぐ底を尽きそうだと知る。

あまり多くない食料だ。大切に食べよう。

そう思いながら、階段をあがる。

まな板で肉と野菜を角切りにして、鍋に水と一緒に入れて火にかける。

鍋でスープを作っているうちに、昨日のうちに焼いておいた大きめのパンを籠から取り出して、

食べやすいくらいの薄さに切る。

ハードタイプのチーズも一緒に切り、そっちは串に刺した。

かまどに火を入れ、パンとチーズを炙る。

じゅうじゅうといい音と匂いが立ち上ってくると、扉の開く音がした。

「おはよう、琉美姉ちゃん。」

自分の部屋の、その隣の部屋の扉から、車椅子に乗った少女がひょこりと顔を覗かせた。

「おはよう、夜美。すぐに朝ご飯作るからね。」

少女は車椅子のタイヤを自分で回して、台所の方まで来た。

「わ、今日のパン、クルミ入り?やったぁ!」

かまどを覗いて、夜美は嬉しそうに顔をほころばせた。

「そうだよ。夜美の大好きなイチゴジャムも出そうね。」

「ほんと?お姉ちゃんありがと!」

「うんうん、今日も可愛いなぁ、夜美。」

琉美は低い位置にある夜美の頭を撫でた。

穏やかな風景は、いつもと変わらない。

ああ、今日も平和でありますように。

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設定タグ:魔法少女は星に詠う   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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ゆずぽん(プロフ) - 実麗@受験生(建前)さん» あああ、ありがとうございます!そう言っていただけると幸いです……! (2017年11月26日 22時) (レス) id: 557f97ce01 (このIDを非表示/違反報告)
実麗@受験生(建前)(プロフ) - ゆずぽんさん» いえいえ!格好いいアクションシーンに一役買えただけでも嬉しいですし (2017年11月26日 18時) (レス) id: 58144b90d3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずぽん(プロフ) - 実麗@今年の誕プレは9mm口径モデルガンだったさん» ありがとうございます!折角貸してくださったのに、出番少なくてすみません・・・・・・。 (2017年11月26日 17時) (レス) id: b5c0886d76 (このIDを非表示/違反報告)
実麗@今年の誕プレは9mm口径モデルガンだった(プロフ) - 完結おめでとうございます!アンタレスを使って頂いてありがとうございました〜*^^* (2017年11月26日 9時) (レス) id: 80fcad1283 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずぽん(プロフ) - ありがとうございます!使わせていただきます! (2017年11月11日 20時) (レス) id: b5c0886d76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆずぽん | 作成日時:2017年9月13日 0時

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