二章 1節目 ページ18
物心が付いたときには、既にそれは始まっていた。
2つ年上の姉は、頭が良い上に、将来が楽しみになるような美少女だった。
母に似た切れ長の海色の眼に、輝く銀灰色の艶やかな髪。
きりりとした眉に、スッと通った鼻筋。可愛らしいまあるいおでこ。
誰もが姉をいい子だと誉めそやし、彼女はいつでも輪の中心だった。
自分は齢5つにして、姉と自分は持って生まれたものが違うのだと気付いてしまったのだ。
超えた冬が8を数えるころ、姉からの侮蔑の眼は強くなった。
「あんたは私と違って、出来損ないなんだから。でしゃばらないでよね。」
その言葉にいつでも、ごめんなさい、ごめんなさい、と繰り返していた。
父も母も、自分を冷ややかな目で見ていた。
「もう妹がいるのだから、我慢を覚えなくてはね。」
「なんだこの点数は。姉さんを少しは見習え。」
「まったく、どこで育て間違えたのかしら。お姉ちゃんはあんなに立派なのに。」
「何だ？誕生日のプレゼント？こんなものを作る暇があるなら勉強をしろ。」
言葉はいつだって、氷のようにつめたく、ナイフよりも尖って、
心の柔らかい部分をなんの容赦も躊躇もなく抉っていった。
ごめんなさい。
何度も口にして、ほとんど脊髄の反射で出てくるようになってしまったこの言葉。
―――笑えないなぁ。
酷く口元を歪めて、ベッドの布団の中で押し殺した声は、誰にも聞こえず、
暗い部屋に反響すらせず、ひとりでに消えていった。
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ゆずぽん(プロフ) - 実麗@受験生(建前)さん» あああ、ありがとうございます！そう言っていただけると幸いです……！ (2017年11月26日 22時) (
レス) id: 557f97ce01 (このIDを非表示/違反報告)
実麗@受験生(建前)(プロフ) - ゆずぽんさん» いえいえ!格好いいアクションシーンに一役買えただけでも嬉しいですし (2017年11月26日 18時) (レス) id: 58144b90d3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずぽん(プロフ) - 実麗@今年の誕プレは9mm口径モデルガンだったさん» ありがとうございます！折角貸してくださったのに、出番少なくてすみません・・・・・・。 (2017年11月26日 17時) (レス) id: b5c0886d76 (このIDを非表示/違反報告)
実麗@今年の誕プレは9mm口径モデルガンだった(プロフ) - 完結おめでとうございます！アンタレスを使って頂いてありがとうございました〜*^^* (2017年11月26日 9時) (レス) id: 80fcad1283 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずぽん(プロフ) - ありがとうございます！使わせていただきます！ (2017年11月11日 20時) (レス) id: b5c0886d76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆずぽん | 作成日時：2017年9月13日 0時
