君に会いたかった ページ48
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肩で息をする私の目の前には驚いた顔をしている廉が。そしてその後ろには私の登場に嬉しそうににやける私のお母さんと廉のお母さんがいた。
『おばさん、廉借りるね』
「30分遅く出ることになったからゆっくりしってってね。」
『うん、ありがとう』
廉の手を握りできるだけお母さんたちのところから離れようと足を進めた。ちょうど、人気の少ない公演を見つけた。そこに入った途端に遠心力で廉を自分の前に投げ出した。
「っぶね、」
『…なにしてんの、』
「いや、え？」
『なん、で、言わなかったの？』
ここまで来て、廉が引っ越すのは本当なんだってやっと信じられた。何も知らされてなかったことが、すごくショックだった。
「…言おうって思って、言えなかった。」
『…、なんでよ、なんで…』
廉の顔が滲んだと思えば頬に何かが伝った。泣いてんのかな、私。廉は酷く傷ついた顔をして、昨日と同じように私を抱き締めてごめんと謝った。
「…俺な、お前が笑った顔が一番好きやねん。だからせめて最後ぐらい笑ってて欲しかった。…無理矢理でごめん。急でごめん。…俺を許してくれて、ありがとう」
主語はなくても、何を示しているのかはわかった。
何も知らなかった。
ずっと疑問だった。
なんで急に廉が距離を縮めてきたのか、ずっとずっと分からなかった。その答えがこれだったなら、知らなくてもよかった。でも、知りたかった。
廉の肩に顔を填めてぎゅっと抱きついた。廉もその分、抱き返してくれた。そして私の頭に手を置いて優しく撫でてくれた。
『…ごめん』
「なんでAが謝るん？」
『…好きだよ。廉が、好きだよ。』
私の頭を撫でる手が、止まった。
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さくさくぱんだ(プロフ) - 完結おめでとうございます！読み度涙が止まりませんでした…。続編是非読みたいです!!!! (2020年1月3日 5時) (
レス) id: e39a486ce6 (このIDを非表示/違反報告)
ふみか(プロフ) - 完結おめでとうございます。続編本当に待ってます！！！！！！一生のお願い！笑笑 (2019年12月15日 23時) (レス) id: cdb1cf462c (このIDを非表示/違反報告)
yimm(プロフ) - 完結おめでとうございます！afterstoryぜひ読みたいです☆ (2019年12月15日 15時) (レス) id: 72bd3737bf (このIDを非表示/違反報告)
寧々(プロフ) - 思わず一気読みしてしまったんですが、泣いてしまいました(;o;)是非after story読みたいです！ (2019年12月15日 13時) (レス) id: dfd709edb9 (このIDを非表示/違反報告)
ちな - 完結おめでとうございます！最後キュンキュンもしたし、涙も出てきて………時間があるのなら、アフターストーリー読みたいです！楽しみにしています！！ (2019年12月15日 9時) (レス) id: 047315094b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚木 | 作成日時：2019年10月16日 22時
