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「は？仮なん？」
お昼。
私たちがこうなった経緯を優太が一生懸命永瀬に説明していた。
しかし優太には語彙力が皆無なのでほとんど私が説明したようなものだ。
「ふーん…どんまい優太」
「だーかーら、し！」
「にしてもAちゃん厄介なことに巻き込まれなあ」
「ねー。全員優太が丁重にお断りすれば良いのに。」
「ははー、優太にはその勇気ないねん。ガキやから」
「いやいやいや俺の事貶してるよな？な？」
「「さあ」」
「…そんな仲良かったっけ、お前ら」
永瀬と顔を見合わせる。
何が、と聞かれたらわかんないけど何かが面白くて笑えば永瀬も笑う。
謎の空気が2人の間に生まれてしまった。
「え、なになになになに。俺を置いて盛り上がんないでくんね？…え、聞いてる？」
「聞いとらん」
「聞いてない」
「いじめ？そういう新種のいじめ？」
新種のいじめってなんだよ、と心で突っ込んでたこさんウインナーを箸でぶっ刺して口に運ぶ。
永瀬も私と同様に優太の謎の言動に反応することなく携帯を弄っていた。
「次は無視！？あーもう俺拗ねちゃった」
「あら大変」
「大変大変。彼女サンに慰めてもらえ」
「私に押し付けないでよ。親友に慰めてもらいな〜」
言った後に永瀬と優太が果たして親友なのか、と思ったが2人とも満更でもない表情をしていたのでイイコトをした気分になった。
ふと窓の外に目をやると風になびく赤髪に目を見開く。
…───────海にいた人だ。
この学校は頭髪についてこれといった規則はないしピアスだって学校に着けてこなければおっけー。
なんとも緩い学校だ。
…同じ学校だったんだ。赤髪さん。
昼休みの終わりを知らせるチャイムで教室内へと視線を戻し、授業の準備をしようとロッカーへ足を動かせた。
．
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作者名：Kaede | 作成日時：2019年9月24日 20時
