ち は や ふ る

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太一「……千早、A。新(あらた)とは連絡取ってるか？」



千早「ううん……今年は年賀状も来なかった……」



太一「マジで？千早とは連絡ついてるかと思ったのに。Aは？」



A「私も来てない」



千早「新……去年の近江神宮(おうみじんぐう)の全国大会にも出なかったって…」






千早が寂しそうにそう言った。




近江神宮の大会にも出なかったというのは新がかるたをもうやっていないということを物語っていた。






千早「私だって陸上部はいっちゃって全国大会なんて行ったことないけどさ、でも新が出ないなんて…」







千早がそう言いかけた時に太一の携帯が着信を告げる。






太一「はいおれ。いま──────て駅だよ。
え？〇〇駅にいる？あーわーったわーった」



千早「…彼女！？」



A「あらあら」



千早「太一彼女いんの！？」



A「千早うるさいよここ公共の場」



千早「ああ、うん、ごめんね！？で、いるの！？」



太一「いちゃ悪いかよ。男子中でもできるやつはいるよ」



千早「…そっか……そっか＿＿＿＿＿…」







千早、そんな寂しがった言い方するとバカ太一に勘違いされちゃうよ。。







太一「な…なに？ちょっとショック？」





ほれみろ。
太一さん喜んでるじゃないか。





千早「うん…」



太一「いや、べつに告られたからつきあってるだけでそんな好きじゃないんだけど」







やっぱ太一ってひどい！！！
無理だわ！！！！







千早「もしかして……新にもかるたより大事なものできたのかなぁ…」








その言葉に反応する。

新に？新に彼女？？




ま、まさか…ねぇ…





A「…ん？どうしたの太一」





太一の視線が突き刺さる。

なんですか？その辛そうな目は。





A「あ、太一も新に彼女出来たことショックなの？」



太一「なんで俺が？」



A「そんな感じの目してた」



太一「いや、別に、そんなんじゃないけど…」



千早「へー、太一も新のこと好きなんだぁ」



太一「うるせぇ！」



A「…やっぱりみんなかるたばっかやってるわけじゃないんだね。」



太一「…千早、今何級だよ？」



千早「春休みの大会で勝ってやっとB級…」



太一「はっ。そのペースじゃA級になんのに3年はかかる！」



太一「かるたはしょせん趣味だ。俺だって高校じゃべつのことやるよ」









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