幸せな家庭を【tn】 ページ1
明るい系夢主
you side
今日は結婚式の日、夢にまで見たウェディングドレス、綺麗なブーケ、そして…大好きな彼。
「新郎様〜、準備が整いました!!ドレス姿、ご覧になりますか?」
「おう、見るわ…」
そう言いながら、純白のスーツに身を包んだ私の彼氏…いや、もう夫になるのか。の、トントンが入ってきた。
『あ、トントン!にあ、ってる…?』
「…めっちゃ綺麗。俺の嫁はんがこんな綺麗でええんかな…」
頭を抱えながらそう言う彼の背中をぽん、と叩き、元気付ける。
『だーいじょーぶっ!トントンだって、とってもかっこいいからさ…!』
彼の耳元で言うと、急にぎゅっと抱き締められる。
「あ〜…あかんわ、可愛すぎ。結婚式終わったら抱く。」
『ちょっと!?』
自分でも顔が熱いのが分かる。急いで手で頰を押さえると、彼はくすりと笑い、
「冗談冗談。」
と零す。
『もう…』
「はは、ごめんやで。そろそろ準備せなあかんのちゃう?」
『うん、そだね…父さんとトントンの所へ行くから、待っててね!』
にか、とピース付きの笑顔で言うと、トントンは一瞬驚いた様に目を見開き
「おう、待ってんで。」
と、頭を撫でる。
「そろそろ準備のお時間ですよぉっ、配置についてください!」
『はーいっ!』
私は控え室から出、式場に向かうと、トントンが待っているのが扉の隙間からちらりと見えた。お父さんと腕を組めば、お父さんは
「いい人を貰ったな。」
と、微笑んでくれる。私もつられて微笑むと、
「さ、そろそろだ。行くで。」
『うんっ!』
明るいオルガンの音楽の中、私たちは歩き出した。ドアがバタン、と音を立てて開くと、来てくれた観客のみんなが拍手してくれる。
トントンが待っている所に行くと、
「待ってたで」
皆に聞こえない声そう囁かれる。あ〜もうこいつはぁ…
誓いの言葉を言い終え、いよいよお決まりの誓いのキスだ。
…チュ
小さいリップ音を鳴らし、直ぐに唇を離す。
「A、愛してんで。幸せな家庭作っていこな。」
『〜っ、うん!』
私達はこれからも、この先も…楽しくて温かい家庭を築いて行きたい。
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作者名:結月 | 作成日時:2020年8月5日 23時