【HQ】続々・俺らのマネが悪女のターゲットにされたので全力で潰す。【男主】

98　白福side ページ4

鷲尾に「女マネは危ないから関わるな」って言われたから何も言ってなかったけど、やっぱり悪女ってやつだよね〜、あの子。

かおりが中学の時クラスに女王様みたいな人がいたって言ってたけど、似たような感じかな。





『あっ、茜。ちょっと来て〜』



貴「……は、い」





このカゴあっち持ってってくれる？と言っただけなのに、終始手が震えてた茜。


大丈夫？って聞いたら、ごめんなさいって返ってきた。


正直ショックだった。
人間不信…とはちょっと違うのかな。


あんなに初日ワクワクしてた人が、なんでこんなことに。





…私が茜の肩を持つのには、ちゃんとした理由がある。



私が毎月来るアレで「お腹いたい」って呟いたら、味見してほしいとか言って温めたはちみつレモン渡してきたの。
…食堂のもの勝手に使って作ったらしく岩泉に怒られてたけど。


マネの仕事って意外とヒマがなくて、それでも自分の仕事の合間にそういうことをしてくれるのはスゴいし優しいと思った。




だから、
とにかくのどかちゃんが茜をいじめてるってのは、ちょっと…いや、すごく嫌だ。



茜が優しいからってあの動画みたいなことするなんて、って思うと、どうしても嫌なのが顔に出ちゃう。気を付けないと。









猿杙「…うあー」



『…どーしたのー？』







猿杙が私の隣に来て、変な声出して壁に手をついた。

ごん、ごんっと壁に数回頭を打ち付ける。






雀田「ちょっと、バカになったらどうすんのよ」



猿杙「エッそれは困る」




『…なんかあったの？』




猿杙「んー…ツラいなあと思って」








何が？と再度聞き返したら、うーんと唸った猿杙が向こうを指さした。


「あれ見てればわかるよー」


だって。
ん〜、なになに。







猿杙がアレ、と指すのは木葉。と、小見。







茜が二人の近くを通るとき、過剰にビクビクしてると思ったら小見が睨んでる。
それで、木葉がなんか話しかけた。

よく見えなかったけど、茜は泣きそうな顔で二人に頭を下げて向こうに走ってった。







雀田「…今の何？あれがどうしたの？」



猿杙「まあ見てなって」







言われた通りじっとしてたら、小見と木葉が真顔でこっちにやって来る。





木葉「…あー」


小見「俺舞台の敵役の人とかまじ尊敬する…」







さっきの猿杙とおんなじように、壁に頭を打ち付けた二人。

おでこ真っ赤にしてなんか変なことしゃべってる。









木葉「悪女側、…ツラいわ」

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