67 〃 ページ21
隣に誰かが座る気配がした。
『…？』
重い頭を持ち上げて横を見ようとすると、頭を軽く押さえ付けられた。
えっ、何…
『…！？』
貴「…動いちゃだめ」
…耳もとで、アカネって人の声がした。
クロが言ってた“色気のある声”ってこういう感じかな…
静かで、掠れてて、怠そうな声。だけど落ち着く。
同時に背中を一定のリズムで優しく叩いてくるから、だんだん眠くなってくる。
＿暫くして試合が終わる頃には、気持ち悪いのは無くなっていた。
ゆっくり顔をおこすと、びっくりするほど無表情な茜サンと目が合った。
茜サンはひとつ、ふたつとゆっくりまばたきをして、首を傾げて俺を見つめてくる。
…？
自分の眉間に皺が寄ったのがわかった。
そのままつられて首をかしげると、茜サンがよいしょ、と立ち上がって俺の頭をわしゃわしゃと撫で、
向こうのコートの稲荷崎の方にトテトテと歩いていってしまった。
『…』
もしかしておれのためにこっちに来てくれたのか、とバカなことを考える。
…でもほんとに、何しに？
再びひとりで首をかしげると、俺の頭の上から何かが滑る感覚がして、床にポトッと何かが落ちた。
『…？……アメ…』
飴だった。小粒の飴。スポドリ作ってる会社のロゴが入った包装だ。
…さっき頭を撫でられた時に置かれたのか。
理解するまでに数秒かかった。
ペリッ、と袋を破って口に入れると、
…なんかビミョーな味……塩？甘い塩みたいな味がする。
さっき破った袋を見たら、こう書いてあった。
“塩リンゴ味”。
絶対おれの好きな食べ物、クロか誰かに聞いたでしょ…
戻ってきたクロがこっちを見てニヤニヤしてた。やっぱり。
飴玉は正直好きな味じゃなかったけど、
クーラーボックスに入れて冷やしてくれたのか、キンキンに冷たくなっていて気持ち良かった。
赤葦「孤爪、大丈夫？代わりのセッター凄かったよ」
座ったままの俺に差し込んだ影は、赤葦のもの。
“代わりのセッター”っていうのは、多分リエーフのことだ。
『らいじょうぶらけろ…』
赤葦「…何食べてんの？飴？」
時間をかけて溶かして、
薄い円形になった飴を奥歯でガリッと噛み砕いた。
『…茜サンにもらった』
そう言うと赤葦は一瞬驚いた顔をして、
声を潜めて俺に言った。
赤葦「あのいじめられてるって人？」
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蟹江(プロフ) - 素敵帽子さん» 笑ってもらえてうれしいです(((o(*ﾟ∀ﾟ*)o))) (2020年9月2日 18時) (
レス) id: 5573998c0c (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子 - 正論パンチ増量サービス★てｗｗｗ (2020年9月2日 14時) (レス) id: 81daf2c1b6 (このIDを非表示/違反報告)
蟹江(プロフ) - しゅがー。さん» 一ヶ月で…つき、の、ひかり…？？？なんか高度な曲であることは分かった…！一応奏者の父に聞いたら「へえ( ﾟДﾟ)すごいね」ですって(笑)私は今はやってませんけどそういう話を聞くの好きです！また教えて下さいね(^^) (2020年7月21日 19時) (レス) id: 5573998c0c (このIDを非表示/違反報告)
しゅがー。(プロフ) - フルートやってるんですね！初めて一ヶ月ですが月の光やってます！high high Gまで頑張りましたが半音階足りない… (2020年7月20日 21時) (レス) id: 90a33f4857 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - どうぞ調子に乗ってください！ (2020年7月12日 12時) (レス) id: 1ca0293e4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蟹江 | 作成日時：2020年6月3日 20時
