【HQ】俺らのマネが悪女のターゲットにされたので全力で潰す。【男主】

19　茜side ページ20

「練習試合絶対来いよ」


岩泉に言われて、適当に返事をした。


「今日来いよお前」


次に花巻に言われた。花巻は怒ったら怖いから素直に従うことにした。


「来なかったらわかってるよね」


松川に念を押された。震えながら「行かせていただきます」って言ったら周りの人達が俺を心配して松川を教室から追い出した。ごめん松川。





それで、約束の時間。

俺、今、体育館にはいない。


生徒指導室に先生と二人きり。



早くしてください、俺行かないとゴリラと愉快な仲間達に囲まれて四肢引きちぎられて土鍋に昆布と一緒に放り込まれちゃうんです。いいの？いいんだ？？へえ、あっそう。

…やだよ？？




「はやく帰らせてーって顔してるが、無駄だからな。書いてきた反省文読んでみろ」



この鬼教師…
反省文読ませるなんてなかったよ、前の学校。
原稿用紙の数2倍くらいだったけど。



『…“4月16日げつようび・天気・はれ”』


「ちょちょちょ待てやい」


『？』



「日記じゃねえよな」


『今のは題名です』


「題名か」


『はい』



『“僕はいま家にいます。りゆうは先生が家にいなさいと言ったから。朝ごはんはパンと”』


「おいおい」

『なんですか』

「日記か？あとお前漢字書ける？？」


『あ、時間無いんで冒頭部分とばして良いですか？』


「あ、え？ああ」



『“今思えば、窓から飛び降りるという行為は下手すれば自分と女子の一生、世間からの学校の評価にも関わることでした。後先を考えもせず軽率な行動をとってしまい申し訳以下省略”』



「勝手に省略すんなよ…まあ、ちゃんと反省文っぽかったな」



『まだ後半残ってますけど聞きます？』



「残 っ て ん な ら 最 後 ま で 読 め よ ？」




『“2年女子足首がいたいと言ったので、保けん室つれてこうとして、いわいずみにそっち工事中だぞって言われたので、遠回りでおんぶしてくとはずかしいかなと思って、しかたなくマドから行くことにした。着地に失敗したらふたりとも死んでたって先生はいうけど、足はちゃんと固定したし、ふたりともケガしてないし、大丈夫です。もうしません。

3年5組 茜A”』



「中盤良かったのにどうした？」


『ちゅうばん？ああ、男バレの1年に考えてもらいました。

読んだので、さようなら』




なんか先生が後ろで言ってる気がするけど、いっか。








俺は窓から飛び降りて
下にとまってたトラックに着地し、体育館に向けて一目散に走った。

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