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中也「何してんだお前ら」
皆が恐る恐る振り替えると、話題にしていた張本人。
マフィアと噂の立った、中也だ。
いつの間にか戻ってきたらしい。
様子からして、今の話は聞かれていない。
菅原「さー練習再開すんべー」
「「「おーーー」」」
山本「タノシミダナァ」
田中「ダナァ」
皆が中也から目を逸らし、散っていく。
研磨は焦った。露骨に避けると危ないって、云ったばかりなのに。
中也は余所余所しい皆の様子に違和感を覚えるが、何せ学生に扮すなど初めてである。
今まで潜入捜査といえば、金融に関する企業の、交流の場が多かった。
闇カジノ→富豪のパーティー→からの、高校の排球部。
まあこんなもんかと納得し、同じようにそそくさと離れて行こうとする夜久の肩に手を置いた。
夜久の肩がビクッと大袈裟に揺れた。
中也「衛輔、ちょっとききたいことがあんだが」
夜久「ヒッ…な、なんでしょう…か」
中也は夜久の顔が真っ青なのを見てギョッとした。
一方、夜久。中也にファーストネーム呼びを許可した過去の自分を讃えているところだった。
中也がマフィアだと判った今、
「ヤク」等と名字で呼ばれてしまえば、ヤバい薬にしか聞こえなくなってしまうからだ。
中也「ベンケイって聞いたことねえ?」
夜久の恐怖は頂点に達した。ここで「知らない」と答えてキレられたら、たまったもんじゃあない。
夜久「ひ、日向はどうだ?」
瞬間、絶望した顔で日向が夜久を見た。夜久は土下座した。心の中で。スマン日向。
日向「ベンケイ、です、か?…し、しりましぇ…」
中也はまたもやギョッとした。日向も真っ青だ。不審に思って近づき、顔を寄せる。
中也「…まさか手前…」
日向は死を覚悟した。蛇に睨まれた蛙のようにピタリと動かなくなったと思えば、膝からゆっくりと崩れて床に尻餅をついた。
1・2年組は日向に無言で敬礼し、
頼れる3年組は東峰の蘇生で精一杯だった。
中也が日向の肩に手をかけた。
日向がギュッと目を瞑る……と。
中也「体調悪いんじゃねェか…!?」
中也が日向を抱き上げた。
中也「うおっ、Aより軽い…!」
A「失礼な…
ところで中也さん、行動もイケメンですね(真顔)
是非写真を撮らせて下さい」
中也「やめろ莫迦変態それより保健室!」
いつの間にか戻ってきたらしいAが、カメラで中也を連写。
その隙に、日向は中也の腕からなんとか逃れた。
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蟹江(プロフ) - あまねさん» ありがとうございます(o;д;)oウワァア((深夜で頭沸いてますゴメンナサイ (2020年8月25日 0時) (レス) id: 5573998c0c (このIDを非表示/違反報告)
あまね - 完結おめでとうございます(遅い)!この作品文ストの中で一番好きです!!しかもハイキューとのクロスオーバー……面白かったです!!こんな素敵な作品をありがとうございました! (2020年8月24日 21時) (レス) id: 138e71a309 (このIDを非表示/違反報告)
蟹江(プロフ) - 花蓮さん» 最後まで読んでくださりありがとうございましたo(*⌒―⌒*)o続編は…無理そうかもです(´ヘ`;)稲荷崎方言だからニガテ… (2020年7月24日 15時) (レス) id: 5573998c0c (このIDを非表示/違反報告)
花蓮 - 完結おめでとうございます!!!ずっとこの作品を読むのを毎日の楽しみにしていたので、寂しい気もしますが、嬉しいです。稲荷崎の続編も蟹江さんが良かったら、是非書いて頂きたいです!!これからも更新応援してます。 (2020年7月24日 13時) (レス) id: 65f516d7e9 (このIDを非表示/違反報告)
蟹江(プロフ) - 鏡月夜紅さん» かけもち作品減らそうと思って無理矢理終わらせましたすみません( ノД`)…続編も書きたいけど余裕がない!気が向いたらまたクロスオーバー書きたいと思ってます(°▽°) (2020年7月19日 11時) (レス) id: 5573998c0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蟹江 | 作成日時:2020年4月21日 1時