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中也とAは直ちに新幹線の席を手配し、西谷の云う“ウシワカ”とやらに会い爆弾魔の情報を得るため、東京から宮城に来ていた。
人はちらほら、真昼の住宅街。
そこに、Aの珍しくも恐ろしい怒声が響き渡る。
_中也side
A「はあ!?場所が、判らないですって!?」
A「大体ろくに準備もせずに勢いで飛び出してきたのは中也さん、貴方でしょう!私達がいない間にすべて終わってしまったらどうなさるおつもりですか、探偵社ごときに手柄を横取りされるなんて私は…!私は恥ずかしくて首領にとても報告出来ませんよ!」
…正論過ぎて、耳が痛い。
俺の補佐、面倒臭いほど口が達者で。
…別に良いだろ、そこら辺の奴脅して案内させれば…
A「清々しい程の脳筋ですね…」
『ヤベッ、声に出てた?』
A「殴りますよ」
『おーおー、キャラ大丈夫か手前』
A「殴っていいですか?」
『ッ殴った後に云うなよ!!!』
殴られて赤くなった頬を片手で押さえ、ブーブーと口を尖らせてみると。
俺の補佐がゴミを見るような目で俺を見ていた。
A「…その女々しい動きは何ですか。彼処の女共と同レベルですよ」
Aが指さした先には、長身の男を囲んできゃあきゃあ黄色い悲鳴をあげている女学生達。有名人と、ファンか何かだろうか。
『…あ。なあ、A』
不意に良いことを思い付いてAを小突く。
Aが嫌な予感を察知したのだろう、顔をひきつらせて、渋々何ですか、と聞いてくる。
『A、あのイケメンにファンのふりして絡んで、ついでに道聞いてこいよ』
Aはそれを聞くなり、史上最高の笑顔で中也に殴りかかった。
それを中也が止めながら、平然と会話は進んでいく。
「手前女顔だろうが」
『すげえ。人のコンプレックスを的確に踏み抜いて来やがる』
「口調どうした」
『拒否権は?』
「あると思うか?」
『…』
『俺、幹部。手前、補佐。オーケー?』
「…イエッサー」
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・
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Aside
<ばいばい、また会おうね〜
真ん中のアイドルらしき男が女達と別れ、爽やかな笑顔で手を振っている。彼が一人になった、今がチャンスだ。
精一杯の甘い声で、紅葉の姐様に叩き込まれた上目遣い?とやらを実践しながら。爽やかな色のジャージを着た彼に話し掛けた。
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蟹江(プロフ) - あまねさん» ありがとうございます(o;д;)oウワァア((深夜で頭沸いてますゴメンナサイ (2020年8月25日 0時) (レス) id: 5573998c0c (このIDを非表示/違反報告)
あまね - 完結おめでとうございます(遅い)!この作品文ストの中で一番好きです!!しかもハイキューとのクロスオーバー……面白かったです!!こんな素敵な作品をありがとうございました! (2020年8月24日 21時) (レス) id: 138e71a309 (このIDを非表示/違反報告)
蟹江(プロフ) - 花蓮さん» 最後まで読んでくださりありがとうございましたo(*⌒―⌒*)o続編は…無理そうかもです(´ヘ`;)稲荷崎方言だからニガテ… (2020年7月24日 15時) (レス) id: 5573998c0c (このIDを非表示/違反報告)
花蓮 - 完結おめでとうございます!!!ずっとこの作品を読むのを毎日の楽しみにしていたので、寂しい気もしますが、嬉しいです。稲荷崎の続編も蟹江さんが良かったら、是非書いて頂きたいです!!これからも更新応援してます。 (2020年7月24日 13時) (レス) id: 65f516d7e9 (このIDを非表示/違反報告)
蟹江(プロフ) - 鏡月夜紅さん» かけもち作品減らそうと思って無理矢理終わらせましたすみません( ノД`)…続編も書きたいけど余裕がない!気が向いたらまたクロスオーバー書きたいと思ってます(°▽°) (2020年7月19日 11時) (レス) id: 5573998c0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蟹江 | 作成日時:2020年4月21日 1時