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廻廻奇譚のイントロが流れる。
オープニングの少し暗い雰囲気を表現しつつ、
音ハメも忘れないように。
サビに入ったところでアクロバットをかます。
ロック、ブレイキン、ワック、タット
自分が出来るものを全て使って踊る。
今までのレッスンで感じた悔しさを吹きとばせ...
踊ることが苦痛になっていた この1ヶ月
全ての鬱憤をぶつけろ...
曲が終わる頃には、肩で息をするほどだった。
岩「...すごっ」
岩本さんの口からさらりと出た言葉。
それを皮切りにメンバーが次々と感想を言う。
渡「そんなに踊れんだ...」
阿「想像をはるかに超えてきたね...」
目「人の関節ってあんなにうごくんっすね。」
宮「レベルが違うな...」
向「...(びっくり)」
ラ「僕、あんなに動ける子 見たことない...」
深「Aちゃん、すげぇな...」
佐「やっぱり! 俺っちの考え通り!!」
他のメンバーが感嘆の声を漏らすなか、
佐久間さんだけは頷いていた。
佐「Aちゃんはさ、ダンスが好きなんでしょ?」
『はい、そうですけど...』
佐「なら、それを全面に出しちゃえ!!
ここのタイミングで笑うとか
目線の使い方とか細かいことはなし!!!!
Aちゃんの表現したいものを
表現すれば、表情も自然になるよ〜」
たしかに... 今、私 踊ること楽しむことしか
考えてなかった。
佐久間さんがそれを使えるために?
岩「なんか、佐久間がいいこと言うの珍しいな。」
佐「なっ!?
俺っちはいつもいいことしかいってないぞ!!!
あべちゃん、そうだよね?」
阿「俺は照に1票。」
佐「そんなぁ〜」
さっきまでの諦めムードが一転、
一気に穏やかな雰囲気へと変わった。
時間も遅かったことから、ここで練習はお開きに。
帰り際、佐久間さんにお礼を...
『佐久間さん、先程はありがとうございました。』
佐「え? そんな、お礼なんてしないでよ〜
俺がただAちゃんの踊り見たかっただけw
じゃ、明日も頑張ろうね〜」
ヒラヒラと手を振って帰る佐久間さん。
そうだ、ここで終わりじゃない。
コーチに認めてもらって初めて、
私の踊りが完成するんだ。
絶対にあのコーチをぎゃふんと言わせるまで、
ダンスを磨き上げていくぞ...
まずは、明日コーチからの
評価が少しでも上がるようにダンスを楽しむんだ。
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柚葉(プロフ) - コメントありがとうございます。褒めて頂きとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2023年3月24日 21時) (
レス) id: bea541effa (このIDを非表示/違反報告)
りんごチョコポップコーン(プロフ) - 初コメ失礼します！兄の代わりで…という作品はよく見ますが、妹の代わりというのは新鮮で、思わず開いてしまいました！お話もさくさく読めて、その様子がしっかり想像できました！更新、頑張ってください！ (2023年3月24日 19時) (レス) @page7 id: 61d7d12311 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚葉 | 作成日時：2023年3月22日 8時
