ずっと。-yuzuru- (ページ43)

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特権。01 ページ43

Yuzuru side

近づけば近づくほど、
どんどん好きになる。

一緒にいる時間が長くなるほど、
無防備によく笑う。

それが俺だけに向けられてると
思うと、嬉しくて、
もっと独り占めしたくなる。

初デートで、
こんなに居心地がいいのは
初めてかもしれん。

まさか、ご飯作りますって
言われるとは思わんかった。

どこに連れてってくれるんのかと、
みんな期待の眼差しを向けるから。

初めての彼氏やからなのか、
性格なのかわからんけど、
そんなところが更にツボに入って
家に向かいながら
ニヤニヤを抑えるのが大変やった。

「寛いでてくださいねー？」

河「ありがとー。手伝うで。」

「いえ！
デートのお礼させてください。

今日いっぱい連れて行ってくれたの
嬉しかったので。」

そう言われて、大人しく座る。

エプロンつけて、
楽しそうに料理する後ろ姿を眺める。

なんか、幸せやなーって
ぼーっと眺めて、はっとする。

俺まだお試し期間中やった。
このままなんもせんかったら
振られる可能性あるんやった。

でも、できることって言えば、
まっすぐ想いを
伝えるくらいしかない。