ブラック本丸潰しの朝日さん (ページ49)

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守り刀ページ49

朝日side
日が暮れて、屯所に戻る。
鶴丸たちはちゃんと屯所に戻ってきた。
鶴丸「よし。軍議を始めるぞ。まずは、集めた情報の共有からだ」
朝日「こちらにも、私たちと同じ線の時間遡行軍が出てるみたい」
物吉「町の人は、屯所の近くに出ると言っていました」
鶴丸「俺たちが集めた情報も大方同じだ」
太鼓鐘「なら、今日は屯所で待機しておこうぜ」
日本号「屯所以外の場所での目撃情報はなかったからな」
朝日「じゃあ、私と物吉と太鼓鐘が外で」
雪葉「きゃあああぁぁぁ！」
今の声・・・雪葉！
窓から外に飛び降りる。
太鼓鐘「朝日！」
雪葉の目の前にいた時間遡行軍を斬り伏せる。
雪葉「朝日さま！」
朝日「ここは危ないから、中に入ってて」
雪葉「わかりました」
腰は抜けていなかったのか、素早く屯所の中に入る雪葉。
流石、武家の家の奥方といったところか。
物吉「時間遡行軍ですね」
上から物吉と太鼓鐘が降りてくる。
朝日「倒すしかないよね」
太鼓鐘「派手に行くぜぇ！」
昨日の夜とは違い、この時間遡行軍相手に苦戦はしなかった。
私たちは、あっという間に時間遡行軍を倒した。
朝日「にしても、鶴丸が降りてこなかったのは意外」
物吉「あぁ。石切丸さまが、『邪魔になるだろうからここで待っていようね』と、羽交い締めにしていましたからね」
こういうときの石切丸の判断力と行動力はすごいと思った。

雪葉「朝日さま。先ほどは、ありがとうございました」
中に入ると、雪葉がいた。
朝日「お礼なんていいよ。怪我はしてない？」
雪葉「えぇ。本丸にありがとうございました」
何度も頭を下げる雪葉。
朝日「だから、お礼なんていいって。私は、守り刀としての役目を果たしただけ」
太鼓鐘「ここは、下町の屯所としても、朝日にとっては大切な人がいるもんな」
朝日「黒田の者だけじゃない。私は、この福岡の人たちも大切なんだよ」
物吉「朝日さんは、立派な守り刀ですね」
だったら、良かったんだけどね。
主を守りきれなかった私は、立派な守り刀なんかじゃないよ。