あちら線 ページ30
朝日side
政府の部隊に緊急召集がかけられた。
朝日「嫌な予感がする・・・」
日向「なんだか、皆心なしかピリピリしてるね」
蛍丸「はぁ・・・。雰囲気重いなー」
太鼓鐘「緊急召集ってことはヤバい何かがあったんだろ」
??「よっ。浮かない顔だな」
朝日「鶴丸・・・」
鶴丸「今回の緊急召集、噂で聞いたんだが、あちら線と交わったらしい」
朝日「なっ!」
太鼓鐘「あちら線って?」
鶴丸「この世界は無数の分岐点から成る。ただただ無数にという訳ではなく、主に二つの本線がある。そこから歴史が分岐しているんだ。そしてひとつの本線はここ、俺たちがいる世界。もう一つがあちら線。尤も他に呼びようがないからそう呼んでいるだけだが」
朝日「今まであちら線と交わることはなかったのに」
鶴丸「時間の流れがおかしくなっているのか、それとも・・・」
??「それ以上の詮索は不要であろう」
太鼓鐘「三日月」
三日月「そろそろ始まるみたいだぞ」
役人「刀剣男士の皆様方、本日はお集まりいただきますありがとうございます。本緊急召集会議は、あちら線に出陣するための会議となっております」
ざわっと一気に騒がしくなった。
あちら線に出陣なんて出来るの?
鶴丸「ほぉ」
まずい。白い爺の目が輝いている。
役人「尚、あちら線に出陣した場合、こちら線に帰れない場合があります」
ただ、それについては誰も、何も感じていないようだった。
当たり前だ。
政府の刀たちは主に、ブラック本丸や襲撃された本丸、乗っ取られた本丸の出だ。
主などいない。
そんな刀たちは元々帰らなくてもいいのだ。
政府もそう判断したんだろう。
役人「希望する方がいらっしゃれば、優先して行っていただけます。尚、出陣できる方は極の方のみです」
帰す気があるのかないのか・・・。
鶴丸「俺が行こう」
言うと思った。
役人「所属を」
鶴丸「政府直属第二部隊隊長、鶴丸国永だ」
加州「俺も行く。政府直属第一部隊隊員、加州清光でーす」
太鼓鐘「俺も行くぜ!政府直属第一部隊隊員、太鼓鐘貞宗だ」
蛍丸「俺も行きたい。政府直属第一部隊隊員、蛍丸だよ」
御手杵「俺も行くか。政府直属第二部隊隊員、御手杵だ」
皆行く気満々・・・。
あちら線の脅威は計り知れない。
もしかしたら、少年や楢葉の身に危険が及ぶかもしれない。
だったら、行くしかないよね。
朝日「私も行く。政府直属第一部隊隊員、朝日藤四郎」
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作者名:兼さんの耳飾り | 作者ホームページ:http://yuzunoki
作成日時:2023年3月29日 19時