堀川国広の選択肢 ページ22
加州side
刀剣男士が本丸を襲撃した事件から一週間、俺たちは襲撃された本丸に話を聞きに行った。
話を聞く部屋には、審神者と山姥切国広がいた。
審神者「いきなり結界が破られて、刀剣男士たちが襲ってきました。彼らが口々に、『堀川国広を探せ』って・・・」
朝日「堀川国広の演練での戦績を教えてください」
審神者「え？」
朝日「優秀だったんでしょ？堀川国広。別個体の彼よりも」
審神者「ええ。演練でも彼がいるといつも勝っていました」
朝日「こんなことを言うのも癪かもしれないけど、その堀川国広、刀解した方がいいと思う」
審神者「なっ」
山姥切「兄弟が何をしたというんだ！」
三日月「それはどういう意味だ。朝日」
流石にその言葉の意味は三日月もわからなかったらしい。
朝日「堀川国広がこの本丸に留まるなら必ず奴らがまた襲ってくる。この襲撃で誰も折れなかったのは良かったけど、あっちの刀剣男士の方が強かった。次誰かが折れない保証もない。審神者を続けていくなら、どうしたら良いかわかるはず」
審神者「本丸を、移すというのは・・・」
太鼓鐘「いや、出来ない。今空いてる本丸はないし、あったとしても新しい審神者がやって来る」
朝日「それに、本丸を移すとしても奴らは必ずやって来る」
審神者「でも、他に手は」
朝日「ない。あったら言ってる」
？？「刀解されても、良いですよ」
山姥切「兄弟・・・！」
堀川「ごめん。部屋の外で聞き耳立ててた」
審神者「でもっ刀解なんてやだよっ」
堀川「僕がいなくなったら、この本丸は安全なんですよね？」
朝日は頷いた。
堀川「僕は、主さんや兄弟が死んでほしくない。だから、お願いします」
審神者「やだ、やだよ〜」
審神者は泣き始めてしまった。
朝日「・・・」
朝日はそれを黙って見ていた。
誰も、かける言葉が見つからなかった。
日向「なら、政府の刀になればいいんじゃない？」
堀川「え？」
日向「政府の刀はたまに本丸の視察や演練の受付とかしたりするんだ。それなら顔を会わせる機会くらいあるんじゃないかなって」
審神者「そしたら、堀川は刀解しなくて良いの？」
日向「うん。たぶん」
朝日「確かに政府の刀になるならあいつらは標的を追えなくなるのか？」
朝日が独り言のように言っていた
山姥切「兄弟はどうしたい？」
堀川「僕は・・・」
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作者名：兼さんの耳飾り | 作者ホームページ：http://yuzunoki
作成日時：2023年3月29日 19時
