今の本丸 ページ2
朝日side
この本丸に来て一年がたった。
あの日から、一年。
未だに仇は見つからない。
主「あ、朝日。今日、お仕事ありますか？」
朝日「ないけど」
主「じゃあ、夜は大広間に来てください」
朝日「良いけど、何かあるの？」
主「あ、え〜と」
陸奥守「おんしがいっつも一人、隅の方で食べとるき、心配なんじゃ」
主「むつ！」
朝日「ああ、そういう・・・。でも大丈夫。一人の方が少し、楽だから」
主「むぅ〜」
陸奥守「フラれてもうたのう」
主「いいですよ！取って置きの刺客を用意しておきますから！」
刺客？誰だろう。
主「夜は部屋にいてくださいね！」
朝日「わかったよ」
陸奥守side
朝日はまっこと笑わんのう。
他本丸の朝日はよう笑っちゅうに。
前おった本丸の出来事がよほど堪えたんじゃろか。
主「藤四郎兄弟を召喚しますよ！」
陸奥守「夜にじゃろ」
主「博多くんと厚くんにお願いしてきます」
主は二人の元に駆けていく。
朝日がはよう笑えるようになりますよーに！
朝日side
少年に部屋で待機するように、と言われたけど・・・。
刺客って本当に誰？
？？「よし居た！」
？？「ジャパニーズビジネスマン、登場！」
朝日「厚、博多」
厚「さ、大広間行くぞー」
博多「みんな待っとーよ」
朝日「いいよ。一人で食べるから」
博多「俺たちが寂しいと！」
刺客はこの子たちか。
手を引かれ、歩いていく。
朝日「わかった。行くから手を離して」
博多「え〜」
厚「いいだろ。離してやれ」
博多「はーい」
大広間に入る。と、紙吹雪が舞ってきた。
全員「朝日、本丸に来て一周年おめでとう！」
朝日「え、」
小夜「朝日、ここに来て一年がたったからお祝いだよ」
陸奥守「いやー、ボロボロのおんしが本丸の門の前に倒れとったの見た時は肝を冷やしたぜよ」
長谷部「ウチの本丸にはお前はまだ居なかったからな」
朝日「私も見ず知らずの少年に助けられて驚いたよ。あのまま折れるかと。ありがとう、少年」
長谷部「主だ」
主「いいんですよ。朝日のペースで」
それだと、当分かかりそうだよ。
この本丸は暖かくて嫌いじゃない。
でも、どうしても前の本丸を思い出して、中々少年を主と呼べない。
他の刀剣男士たちも前の本丸の仲間と重ねてしまう。
全然前に進めてない。
いつか、一歩を踏み出せるように、強くならないと。
もう、何も失わないように。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 63人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：兼さんの耳飾り | 作者ホームページ：http://yuzunoki
作成日時：2023年3月29日 19時
