29 千年の恋人�ぁ匳頻�side〉 ページ29
それから毎夜、俺はAを慰めるように抱いた。
Aは恥じらいながらも俺を求め、受け入れた。
どこに触れても柔らかい、白く滑らかな肌。
心地良い体温。
甘い吐息に、甘い匂い。
子猫のように愛らしい鳴き声…
「…ﾝ…ぁ…ゃ…宿儺さまぁ…」
「あまり可愛い声で呼ぶな。優しく出来なくなる」
切な気に潤む瞳に、綻ぶ口元。
誘われるまま緩く唇を塞ぎ
互いの温もりが混ざり合う。
どちらの鼓動か分からなくなるほど肌を重ね
奥深くまで繋がって…
脳が焼き切れそうなほど、理性がのぼせ上がる。
やはり、全てが極上の女。
夜ごと、淫らに溺れていくAが可愛くて愛しくて、俺は正気を保てず気が触れそうだった。
＊
ある日の午後。
Aの部屋を訪ねると、いつもの場所に姿がなかった。
首を振って見回し、耳に届いた小さな声を頼りに縁側のある部屋へ出る。
「またそんな端近に出ていたのか…」
「宿儺さま…」
Aは、
それは今回が初めてではない。
本来であれば、主人である俺に
だが、Aは俺の姿を視界に捉えると嬉しそうに微笑みながら謝罪の言葉を口にする。
「申し訳ありません」
手玉に取るような柔らかい笑みが判断を鈍らせ、俺を簡単に虜にした。
「まぁよい。ここは山頂だ。誰の目にも止まらぬ」
他人に姿を見られる恐れのある場所に身を置くことは、女としての教養を疑われるが、Aは間違いなく上流階級の教育を受けている。
それは即座に謝罪した態度に見て取れた。
だが…
「それは…どういう事だ？ 何をしている？」
Aの笑顔から膝の上に視線を落とした瞬間、心臓が嫌な音を立てた。
何故なら、呪霊の中でも低級の低級。
Aは小型の
「この子が、なかなか離れなくて…」
「見えて…いるのか…？」
「はい…」
バツが悪そうに微笑み、視線を逸らしたAから目が離せない。
一体どういう術式だ…？
蠅頭の呪力が薄れていく。
「手の平で触れたものの呪力を奪う術式です」
俺の訝しげな視線で言いたいことを察したのか、Aが自ら術式を明かした。
「お前…術師だったのか…？」
「いいえ。私は呪霊が見えるただの人間です。呪術師の方のように攻撃は出来ませんから」
『ただ…負の感情を緩和して相手の攻撃力と戦意を奪うだけ』
そう言って、Aは悲しそうな儚い笑みを浮かべた。
*
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ゆずあ(プロフ) - みぃさん» ご愛読ありがとうございます！続編を楽しみにしていただけて嬉しいです(’-’*)♪ 近いうちにUPしますので、また遊びに来てくださいね！ 完結までよろしくお願い致します！(^人^) (2021年12月13日 0時) (
レス) id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
ゆずあ(プロフ) - ミーコさん» ご愛読ありがとうございます！ 楽しんでいただけて私も嬉しいです(*´∀`)♪ 漠然と想い描いている最後を何とか文章に乗せて完結まで頑張りますので、よろしくお願い致します！(*-ω人) (2021年12月13日 0時) (レス) id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます♪続編嬉しいです！楽しみにしてますね(人 •͈ᴗ•͈) (2021年12月12日 20時) (レス) @page50 id: c397bf8382 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 続編ありがとうございます!いつも楽しみながら読んでいます!続編がんばって描いてください!楽しみに待っています! (2021年12月12日 17時) (レス) @page50 id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずあ(プロフ) - ミーコさん» 応援コメントありがとうございます！キュンキュンいただけて嬉しいです！宿儺&五条&虎杖との絡みとか書きたいことが沢山あって１話詰め詰め型ですが、完結まで頑張りますので、最後までお付き合いいただけると幸せです。(*^ω^)♪ (2021年11月28日 20時) (レス) @page33 id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆずあ | 作成日時：2021年11月6日 18時
